2025年をどういった一文字にしたいのか?経営者としての問
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2025.01.03
- 経営者であれば1年に1回訪れる1月1日をどう過ごすか。意外と重要だとコンサルタントの私は考えます。だらだらと”寝”正月を過ごすのか。あるいは、今年1年を飛躍の年とするために時間をかけて構想を”練”るのか。今年は経営者としての進化を問われる年です。
経営者として今年の漢字を表すと?
ある経営者の会合に同席させていただいた際、こんな禅問答のようなことがありました。
社長A「今年の漢字は「金(カネ・キン)」だったけれども、B社長は1文字で表すとしたら何になるか?」
社長B「うちは、人だね。いい中途が入ってくれたし社員は人財だよ。人件費という観点なら金かもしれんがね。Aさんところは?」
社長A「勉。法改正に伴う勉強もあるし、娘も高校受験だった。最近ではAIの勉強会も社内で主導している。若手も市に会いも勉強し続ける必要があるよ。C社長のところは、来年大規模投資するそうだがけど今年は「挑」とかですか?
C社長「まぁそうかもしれませんなぁ。飲み会の話題としては、今年がどうだった考えるのは愉しいですよね。そんなお二人に質問したいのですが、2025年の漢字はどうなる予定ですか?」
社長A「いやぁ2025年も始まってませんし。決められませんよ」
C社長「今年がどんな1文字かより、来年の1文字をどうしたいか。どうする予定か。それを考える方が経営者っぽいと思いませんか?」
経営は禅問答ではない
今年の一文字はどうだったか。批評家のように自社や自身の状況を表するのは非常に楽です。
楽観視すれば良い漢字1文字が書かれ、苦境であれば頑張りを示す1文字を選ぶでしょう。 しかしながら、本質的な話としては経営者としてどうありたいか、年末にどういった会社になっていたいかを考えるいいキッカケだと社長は考えており、多くの経営者がそうあるべきなのではないかと感じました。
成長企業の多くは、10ヵ年、3ヵ年、1ヵ年計画と実行性のある数字と成長指針を立てています。 しかし、達成できる企業と乖離が起きてしまう企業の2つが存在しているのは経営者が本質的な所で「こういう風になったらいいなぁ」であったり「社内で上がってきた目標だからこのぐらいが妥当なんだろう」と諦めが背景に存在していたりします。
それでは、何時まで経っても会社を使って社会に対する自己実現も、なし得たい売り上げ目標の達成も難しくなっていってしまうものです。
2025年をいかにすごすか 仕事はじめが、1月1日の方もいれば、1月2週目の方もいらっしゃいます。仕事をはじめて、年賀状をチェック。
あるいは、メールチェックをする前に、ほんの一瞬だけ、自身の会社をどういった1年にしたいか手を止めて考えていただきたい。もう一度、起業した1日目、あるいは社長になった1日目を思い出して自問自答していただきたいのです。
「なぜ、私はこの事業を始めたのか?社長として続けているのか」 あなたの胸に灯っていた情熱、描いたビジョン、そして誓った決意を、今も鮮明に覚えていますか?
日々の業務、数字、そして競争。それらに追われる中で、私たちは知らず知らずのうちに、原点を見失い、大切な何かを置き去りにしてしまうことがあります。 だからこそ、1月1日は「原点回帰」の日としていただきたいのです。
経営者としての初心を思い出すことで、新たな視点、新たな発想、そして新たな湧き上がるエネルギーが生まれるはずです。そうした中のキーワードとして、「2025年末、こういった1文字になっていたら良いな」と軸となる文字を考えてみるのもいいでしょう。
「挑」・・・何か大きな壁を壊しに挑戦する
「戦」・・・競合A社のシェアを奪いに行く
「複」・・・新規事業をはじめ、コングロマリット化を邁進させる
「外」・・・円安時代において、外貨を取るビジネスに舵を切る あくまで一例です。
2024年がどうだったかではなく、2025年をどうするか。 ダラダラと仕事を始めるのか、原点に立ち返り1年間をどうやって歩んでいくのか。 元旦こそが考えるに一番の日であると私は思います。
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