営業/マーケ採用/人材社長経営戦略経営用語集財務/資金調達

会長、社長、代表取締役、CEO役職の違いと役割を徹底解説

2023.08.01
ビジネスシーンで「会長」「社長」「代表取締役」「CEO」の役職が登場しますが、違いや役割を理解している人は少ないかもしれません。この記事では、役職ごとの役割、影響力、権限の違いや企業文化との関係性を解説します。本記事を参考に役職についての理解を深め、キャリアや組織運営に活かしていただければと思います。

役職の基本的な違いと意味

会長、社長、代表取締役、CEOといった各役職の違いとそれぞれの役割について解説します。

会長と社長などの役割の違い

会長はいないこともある

会長とは取締役会を統括する役職であり、会社の方針や戦略の監督や外部との交渉、代表的な役割も担います。社長との違いは、取締役会を統括することが主な仕事であるという点です。会長は、取締役会に対する報告や意見の提出、議決のまとめ役なども担当し、経営戦略を決定する上で重要な役割を果たします。

また、会長の後任を選ぶために専門の委員会が設置されることもあり、会長に支払われる役員報酬は、社長よりも高いことが多いです。ですが若い会社だとほとんどいないのが会長です。

社長とは

社長とは会社を統括し、企業経営の全般的な責任を負う役職で、事業戦略の立案や実行、経営資源の配分、社員のマネジメント、財務管理、コンプライアンスなど、企業経営に必要なすべての分野に関わります。
また、取締役会への報告や企業イメージの維持、役員会議の開催、株主総会への出席など、多岐にわたる業務を担当し、会社の経営方針や戦略を決定する上での重要な役割を果たします。

社長は会社の代表者として外部との交渉やCSR活動の推進も担い、企業の社会的責任も負います。役員会議は、会社の経営方針や戦略を議論し、重要な意思決定を行う場であり、社長は議長として経営陣と協議を行います。このように社長は、会社全体をリードする存在として重要な役割を果たします。

日本の社長の平均年収を調べてみるとこんな以外な結果に。無料で読めるレポートで他の経営者たちがどのくらいもらっているか紹介しています。是非自分の給与と照らし合わせてみては?DLはコチラ

代表取締役とは

代表取締役とは、株式会社において経営に関する最高責任者である役職のことを指します。代表取締役は、会社の業績向上や企業価値の向上を目指して、企業経営に関するあらゆる責任を負います。以下は、代表取締役の主な役割についての説明です。

  • ・会社の経営を全般的に担当
    ・取締役会への報告
    ・企業の代表者としての役割
    ・取締役会の議長を務めることもある
    ・取締役の任免や報酬に関する決定

代表取締役は、会社の経営に関する全般的な責任を負い、取締役会や株主総会などでの報告や議決、取締役の任免や報酬に関する決定など、会社の経営に大きく関わります。また、代表取締役は、会社の代表者として外部との交渉も行います。

CEOとは

CEOとは、Chief Executive Officer(最高経営責任者)の略称で、企業の最高経営責任者を指します。CEOは、経営陣のトップとして会社の経営方針や戦略を決定し、経営戦略の立案や実行、経営資源の配分、財務管理、人事管理、企業イメージの維持など、企業経営に必要なすべての分野に関わります。

CEOが行う業務内容は、会社や業種によって異なります。一部の会社では、社長とCEOが別々に存在する場合がありますが、一般的には同一人物が兼任することが多いです。また、CEOは投資家や株主に対して責任を負い、株主総会などに出席して、会社の業績や方針を説明することが求められます。こ のように、CEOは企業をリードする上で非常に重要な役割を担っております

役割と権限の比較

役割と権限の比較を行い、会長、社長、代表取締役、CEOの各役職における役割の違いとそれぞれが持つ権限の違いを明確に解説します。これにより、役職ごとの特徴を把握できます。

役割の違い

社長やCEOは会社全体の経営に責任を負い、会社の方針や戦略を決定する役割を持ちます。一方、部長や課長などの役職は、各部署の業務の遂行や、その部署の目標達成の責任を持ちます。役割の違いは、それぞれの役職における権限の違いにも関係しています。

役割の違いによる権限の違いは、企業によって異なりますが、一般的には以下のような違いがあります。

・上位の役職ほど企業全体の方針や戦略を決定する権限が強く、組織全体を統括する責任がある。
・下位の役職は上位の役職から与えられた目標や指示に従って業務を遂行し、その部署やチームの目標達成に責任を持つ。
・上位の役職は下位の役職に比べて予算や人員の配分などの権限が大きく、各部署の業務を統括することができる。また、組織外との交渉や重要な意思決定に関わることが多く、外部との交渉や社会的責任を担うことがある。

担当する業務や責任、権限も異なります。そのため、役割や権限を明確に定めることで、組織全体がスムーズに運営されることが期待されます。

権限の違い

一般的に、役職が上がるにつれて権限も大きくなっていきます。代表取締役やCEOは、会社の経営に関する権限を持ち、事業戦略の立案や決定、組織の改善や再編成、財務管理、投資の決定、M&Aなど、重大な意思決定を行います。

一方で、社長や部長などの役職は、それぞれの部署や領域の経営に関する権限を持ちます。

例えば、営業部長は、営業戦略の立案や顧客対応、営業成績の管理などに権限が及びます。また、役職が同じであっても、会社や業種によって権限の範囲が異なることもあります。権限は、役職だけでなく、その人の能力や経験、実績によっても変わるため、役職だけで権限を決めることはできません。

役職による影響力と関係性

会長、社長、代表取締役、CEOの影響力と関係性について解説します。各役職の影響力の比較を行い、役職間の関係性を明らかにします。

影響力と関係性について

影響力の比較

会長は取締役会を統括し、会社の最高意思決定機関であることから、会社全体に対する影響力が非常に大きいです。一方社長や代表取締役、CEOは会社の経営を担当するため、社内での影響力は大きいですが、取締役会や株主総会においては会長に次ぐ存在となります。また、外部との交渉においてはCEOが、会社のイメージやビジネスの成果に大きな影響力を持ちます。

一方で、会長や社長は、長年の経営経験やビジョンを持っていることから、会社の方向性に大きな影響を与えることができます。各役職の影響力の大きさは、その人の役割や経験、人格などによって異なりますが、それぞれの役割や権限に応じて、会社全体に対する影響力は異なることが言えます。

役職間の関係性

社長とCEOでは社長が組織のトップである一方、CEOは社長の下で経営を担当することが多く、社長に対して報告やアドバイスを行う立場にあります。

一方、会長は取締役会の議長として取締役会を統括し、社長やCEOに対して経営戦略や経営方針に関する意見を求めることもあります。また、代表取締役は取締役会での議決や業務執行に関する権限を持つため、社長やCEOとも連携して経営に取り組んでいきます。

このように、各役職の役割や権限、影響力によって、役職間の関係性は複雑になっていくことがあります。しかし、組織全体の目的達成のためには、役職間での密接なコミュニケーションや協力が不可欠となります。

仕事内容の違い

会長と社長は、企業経営においてそれぞれ異なる役割を担っています。以下に、会長と社長の仕事内容の違いについて解説します。

社長やCEOの仕事の違い

【会長の仕事内容】
・経営戦略の決定:
会長は、企業の経営戦略を決定する重要な役割を担います。長期的なビジョンを持ち、経営陣と協力して戦略の方向性を示すことが求められます。

・取締役会の運営:
会長は、取締役会の議長を務め、会社の経営方針や予算、業績などを管理する役割を担います。

・外部との交渉:
会長は、企業の代表として政府や他の企業との交渉を行うことがあります。

・ステークホルダーとの関係管理:
会長は、株主や社員、取引先、顧客などのステークホルダーとの関係管理を行い、企業のイメージアップにも努めます。

【社長の仕事内容】
・経営計画の策定と実行:
社長は、会長が決定した経営戦略に基づいて、具体的な経営計画を策定し、実行する役割を担います。

・組織の運営管理:
社長は、組織を運営し、社員の採用や配置、トレーニングなどを行うことで、組織のパフォーマンスを高めることが求められます。

・業務の遂行と改善:
社長は、企業の業務の遂行と改善を行い、業績の向上を目指します。

・ステークホルダーとの関係管理:
社長は会長と同様に、株主や社員、取引先、顧客などのステークホルダーとの関係管理を行い、企業のイメージアップにも努めます。

会長は、経営戦略の決定や取締役会の運営、外部との交渉、ステークホルダーとの関係管理を行う一方、社長は、経営計画の策定と実行、組織の運営管理、業務の遂行と改善、ステークホホルダーとの関係管理を行うことが求められます。つまり、会長は企業の将来を見据えた経営戦略の決定や大きな方針の策定、社長はその方針を具体的な計画に落とし込み、実行することが求められるということです。また、会長は社外との交渉が多く、社内での業務に直接携わることは少ない一方、社長は組織運営や業務改善に力を注いでいるため、社内の業務に携わることが多いです。

会長と社長の仕事内容は企業の規模によっても異なります。小規模な企業では、会長が社長と同時に経営に関わることがあります。一方大企業では、会長が社長と密接に協力して経営を行うことが多く、会長と社長の間で業務の重複や重複を避けるための役割分担が行われることもあります。企業によっては、社長の代わりにCEO(最高経営責任者)が置かれている場合もあり、その場合はCEOと会長の役割分担が行われることになります。

以上が、会長と社長の仕事内容の違いについての解説です。

役職による給与の違い

各役職の給与比較を行い、給与に影響する要因を考慮しながら、役職ごとの報酬の相違点を説明します。

社長と会長の給与はどちらが高いのか

各役職の給与比較

会長や社長、代表取締役、CEOといった役職の給与は、企業や業界によって大きく異なります。一般的に、役職の上がるにつれて給与も高くなる傾向がありますが、その程度は企業によって異なります。
例えば、同じ業界でも規模の大きな企業は給与が高いことが多く、また、上場企業と非上場企業では給与の水準が大きく異なることもあります。

給与の決定は企業の役員報酬規程に基づいて行われるため、透明性が求められます。
また、近年は企業の社会的責任に配慮した報酬制度の導入も進んでおり、企業の業績に応じた報酬や、社会的貢献度に基づく報酬制度が注目されています。

給与に影響する要因

「給与に影響する要因」には以下のようなものがあります。・役職
・企業の規模
・業種
・企業の業績
・個人の経験やスキル
・地域

以上のように、給与には様々な要因が影響します。役職の種類や企業の規模、業種、業績、経験やスキル、地域などが大きな要因となります。

選出方法と責任

会長、社長、代表取締役、CEOの各役職の選出方法を紹介し、責任の範囲と比較を行い、それぞれの役職が組織においてどのような責任を担うのかを明らかにします。

社長の選出方法について

各役職の選出方法

役員の選出方法は、会社の形態によって異なりますが、一般的には以下のような方法があります。

・取締役会による推薦:
取締役会が役員候補を推薦し、株主総会での承認を得る方法です。

・株主提案による選出:
株主が自ら役員候補を提案し、株主総会での選出を求める方法です。

・内定方式:
取締役会が事前に選んだ役員候補を、株主総会での承認を前提に内定する方法です。

役員は、会社法や証券取引法などの法律や、内部規定に基づいて、会社の利益を最大化するために責任を負います。
また、役員は、自らの義務を適切に果たすことが求められます。このような役員の地位や責任を報酬に反映されることが一般的です。

責任の範囲と比較

役職によって責任の範囲は異なります。例えば、社長は会社全体の経営に責任を負うのに対し、取締役会は会社の方針や戦略の決定に責任を負います。給与と同様に、責任の範囲も役職によって異なるため、企業によっては、役職ごとに責任の範囲が明確に定義されています。

以下は、各役職の責任範囲の一例です。

・会長:
取締役会の運営、会社の方針や戦略の決定、外部との交渉

・社長:
会社の経営全般、事業戦略の立案や実行、経営資源の配分、社員のマネジメント、財務管理、コンプライアンスなど

・取締役会:
会社の方針や戦略の決定、経営監督、重要事項の承認など

・CEO:
企業の経営戦略の策定や実行、企業イメージの維持、事業戦略の立案や実行、財務管理、リスク管理、経営資源の配分、社員のマネジメント、コンプライアンスなど

各役職の責任範囲は企業によって異なるため、各企業は責任の範囲を明確に定義することが重要です。また、役職の責任は大きく、失敗することは会社に悪影響を与えかねないため、役職に就く人物は慎重に選ぶことが重要です。

企業文化と経営方針

会長、社長、代表取締役、CEOの役職が企業文化とどのような関係を持ち、また役職と経営方針との関係を検討し、組織の特徴や戦略に影響を与える要素を解説します。

会社の企業文化について

役職と企業文化の関係

企業文化は、会社全体の価値観や行動様式、風土などを示すものであり、役職に応じてその影響も異なります。例えば、CEOが強いリーダーシップを持ち、挑戦的な企業文化を作り出す場合、その影響は社員全体に及びます。一方で、社長がコンプライアンスや社会的責任を重視する企業文化を作り出す場合、役員会や取締役会のメンバーに強い影響を与えることが考えられます。

また、役職が、企業文化を創り出すこともあります。例えば、人事部門の責任者は、採用や教育研修の施策を通じて、企業文化を形成していきます。同様に、CSR部門の責任者は、企業の社会的責任を果たすことで企業文化を育成することもできます。

以上のように、役職と企業文化は密接に関係しており、役職に応じた影響や役割があります。そのため企業文化を育成する上では、役職の立場や責任を考慮したアプローチが必要となります。

役職と経営方針の関係

役職は、企業経営の方向性や方針の決定に大きな影響を与えます。具体的には、以下のような関係があります。

CEOや社長は、会社の方向性を決定する上で中心的な役割を果たします。そのため、経営方針に直接的な影響を与えます。

取締役会は、企業戦略や方針の決定に関与する重要な役割を担います。役員会議や取締役会での意思決定は、経営方針に反映されることが多いです。

部長や課長などの中間管理職は、現場のニーズや顧客の要望などを踏まえた上で、具体的な施策の立案や実行に当たります。そのため、経営方針の実現に大きく関わります。

以上のように、役職によって経営方針に対する影響力が異なります。役員や管理職は、経営方針の実現に向けての責任を持ち、企業文化と共に会社の方向性を形成していくことが求められます。

人事と経営陣

役職選定の方針を紹介し、経営陣の構成についても解説します。これにより、組織内での役職の選定や経営陣の構築に関する理解を深めることができます。

役職選定の方針

役職選定は、企業の将来を左右する重要な意思決定であり、多くの企業では人事部門が担当しています役職選定の方針は、企業のビジョンや戦略に合わせて、役職に求める人物像を設定することが重要です。例えば、急速な成長を目指す企業では、リスクを取りながら挑戦することができる、柔軟性のある人材を求めることが多いです。

また、企業が求める人物像に合わせて、採用や昇進の基準を設けることもあります。役職選定には、個人の能力や経験だけでなく、企業文化に適合するかどうかも重要な要素です。企業が求める人物像に合わない人材を採用してしまうと、組織内の意思統一が困難になる可能性があります。

以上のように、役職選定の方針は、企業の将来を左右する重要な意思決定の一つです。企業が求める人物像に合わせて、採用や昇進の基準を設け、組織内の意思を統一することが重要です。

経営陣の構成

経営陣の役職は、一般的にはCEO、CFO、COOなどの役職が含まれます。また、経営陣の構成は企業によって異なりますが、多くの企業では、取締役会によって選出されます。

経営陣は、企業の経営方針や戦略を策定し、組織の方向性を決定する上で重要な役割を果たします。経営陣の構成は、企業の経営陣の経験やスキル、業界知識、リーダーシップ能力などに基づいて選ばれます。経営陣の構成によって、企業の方向性や経営方針が大きく左右されるため、選定には慎重に検討する必要があります。

役職に就くための方法とスキル

会長、社長、代表取締役、CEOになるための方法を紹介し、これらの役職に就くために必要なスキルや経験についても詳しく解説します。

会長、社長、代表取締役、CEOになるための方法

社長になるための方法

「会長、社長、代表取締役、CEOになるための方法」としては、以下のような方法があげられます。

・実務経験を積む:
経験を積むことで、経営に必要なスキルを身につけ、信頼を得ることができます。

・リーダーシップやコミュニケーションスキルを磨く:
経営者には、チームの方向性を示すリーダーシップや、コミュニケーション能力が必要です。

・経営学の学位を取得する:
経営学を学ぶことで、経営に必要な知識やスキルを習得することができます。

・企業のトップ層で働く:
経営者候補として、企業のトップ層で働くことで、経営者として必要なスキルを磨くことができます。

・他の業界で経験を積む:
他の業界で経験を積むことで、経営者としての視野を広げることができます。

以上のような方法を通じて、会長、社長、代表取締役、CEOなどの役職に就くことができます。ただし、それぞれの役職に求められるスキルや知識、経験が異なるため、その役職に合わせた適切なスキルを習得することが重要です。

また、役職に就くための方法に加えて、多くの企業で「社長を退いた人が会長になる」というパターンが見られます。これは、社長が経営を担当している間に会社全体の戦略や文化を築き上げ、その知識や人脈を活用するためです。また、社長から会長に移行することで、新しい社長がスムーズに就任し、経営の安定性を確保することができます。

ただし、会長には会社全体を見渡し、経営者の指導や助言を行う責任があります。そのため、社長とは異なる視点やスキルが求められます。

必要なスキルと経験

役職に就くためには、一般的に多くのスキルと経験が必要です。以下は、役職になるために必要なスキルと経験の例です。

・経営理念や戦略の立案・実行の経験
・ビジネス全般に関する知識
・財務や会計に関する知識・マーケティングやセールスの知識や経験
・リーダーシップやマネジメントスキル
・コミュニケーションスキルやネットワークの構築力
・外交的なスキルや人脈の幅広さ

これらのスキルや経験は、大学で学ぶことができるものもありますが、実務経験が必須になることも多くあります。また、業界や企業によって必要なスキルや経験は異なるため、自己分析や情報収集が重要です。さらに、人間性や価値観も役職になるために重要な要素であり、誠実さや正義感などの人間的な魅力も求められます。

まとめ

まとめ

本記事では、「会長」、「社長」、「代表取締役」、「CEO」の役職の違いや役割を徹底解説しました。また、各役職の意味、役割、権限の比較や、影響力、給与、選出方法、責任について詳しく説明し、企業文化や経営方針との関係性も考察しました。

本記事が役職に関心を持つ方々にとって有益な情報源となり、組織運営やキャリアアップに役立てられることを期待しています。最後に社長の平均年収を調べてみたレポートをプレゼント。無料で読めるレポートで実は他の会社の社長がどのくらいもらっているか紹介しています。是非自分の給与と照らし合わせてみては?DLはコチラ