導入企業が続々!週休3日制度3つのパターンと導入のメリットを解説
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2023.03.31
- 現在、多くの企業が週休2日制もしくは完全週休2日制を採用しています。しかし、多様な働き方やワークライフバランスを鑑み、「週休3日制」を導入する企業が徐々に増えています。
週3日も休みを設けると企業が立ち行かなくなるのではないか、と思う方もいるかもしれません。週休3日は、従業員の休みを2日から3日に拡大するため、新しい働き方として注目を集めています。そこで今回は、週休3日制の働き方と企業から見たメリットについて解説していきます。
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週休3日制度導入 3つのパターン
業界の特性や企業の目的によって、主に3つのパターンで週休3日制度が導入されています。
1つ目は、生産性向上型です。今まで行なっていた業務をより短い時間で達成することを目指すもので、それが実施できている会社が導入しているものです。この場合は、週4日勤務、3日休みという流れで週休3日になります。
つまり、1日8時間の労働を継続して、週40時間の労働時間ではなく、32時間で働いてもらうパターンです。生産性が向上しているため、単純に休みを1日増やしても売上、利益は変わらない、また今まで以上になっていくものです。この場合には、給与は維持されます。
2つ目は、労働時間減少型です。1つ目に近いですが、単純に働く時間を少なくして、成果は同程度のため、その分の給与を減額するというものです。生産性が上がり、今までと同じ成果が出ていれば、労働時間が短くなっても給与は維持できますが、単純に時間が少なくなり、その分の成果が下がっているという場合には給与を減額します。
3つ目は、労働時間組み換え型です。週休3日に変更するにあたって、1日当たりの労働時間を8時間から10時間に変更して、週40時間働くというものです。この場合、給料は1日8時間勤務の週休2日の時と変わりません。
このような大きく3つのパターンがあります。どれを選択するかは、業界の特性や会社によって制度が分かれています。
実際に日本の企業でも導入が進む週休3日制度
今、国内企業でも週休3日制度を導入しているケースが非常に増えています。例えば、生産向上型は、主にIT系で導入されており、労働時間が減っても、生産性が高まっているため、給与を維持しています。従業員に選択してもらうことも可能です。
さらに、金融系では、週休2日だけでなく、週休3日または週休4日が選択できるところもあります。この場合は、労働時間減少型 のため、給与は週休3日であれば80%、週休4日であれば60%で給与は減額しています。
医療系やアパレル系では、労働時間組み換え型 の導入が進んでいます。従業員自身が選択可能で給与は維持されます。また、広告系で145日という年間休日を設定し、1日の労働時間を8.5時間に変更して、給料を維持しているところもあります。しかし、この場合には従業員は選択不可で、すべての社員が1日に8.5時間働くというルールになっています。
このように、国による働き方改革の推進に合わせて、週休3日を導入する企業、業界が増えてきています。
今、週休3日制度を導入するべきは介護業界
このように業界によって、週休3日制度がマッチするところは様々ですが、一番オススメなのが介護業界での「労働時間組み換え型」 です。週休3日で1日当たり10時間勤務をして、給与は維持するというものです。
さらに、介護業界にも様々な業態がありますが、その中でも最も適しているのは、施設系のサービスで、8時間夜勤で対応しているところです。特養や介護付、老健、グループホームなどは、ぜひともやるべきです。
こうした場合に注意するべきは、全職員ではなく、夜勤の職員だけを移行することです。そのため、専門職であるセラピストや看護師、ケアマネ、相談員、管理者などは、今まで通り8時間勤務のままにします。
これが10時間勤務、週休3日を導入するにあたってのポイントです。選択制にしていて、上手に運営できているところは、潤沢に職員がいるところであったり、採用活動時にひっきりなしに応募が来るような一握りの施設です。それ以外はなかなか難しいため、必ず1日10時間、週4日夜勤をする、全常勤の介護職を移行することを検討してください。
週休3日制度の導入手順とポイント
週休3日制度は、経営的に緊急度が高くはありません。しかし、今後長期的に働き方や人材確保を見据えた時に重要性は高い制度です。そのため、従業員から反発があると、導入は難しくなります。そこで、導入手順についても解説していきます。
下記のような流れで全6ヶ月を目安に移行を進めることをおすすめします。
この中で最も重要なのが、「業務シフトの見直し」 です。業務シフトは1日のシフト配置設定、1日のシフトごとのタイムスケジュールです。週休2日8時間勤務から週休3日10時間勤務に変わると、設計が大きく変わります。
可視化しておくことでサービス面での意図しない抜け漏れを防ぎ、移行後の現場での動きを見える化できます。
業務シフトの作成時の労働時間設定は、8時間勤務が10名で基本配置としてやってきた場合に1日80時間を使っていることになります。また、移行後も1日8時間で運営することに変わりありません。基本的に職員の総労働時間は、変えないことが原則です。
その場合、10時間働くことを想定すると8名で回さないとなりません。そのため、8時間の方が10本で運営していたシフトを10時間の方は8本という形で業務シフト、タイムスケジュールを変更します。
業界が抱える課題を解決する週休3日制度
介護業界は、丸1日の休みが少なく、過剰な繋ぎ残業による離職の発生や、採用活動をしてもなかなか人が集まらないといった構造的な課題を抱えているため、こうした悪循環に陥っている施設が多くあります。
そのままでは、人員基準や常勤換算を守れず、事業継続が難しくなってしまうこともあり得ます。そのため、8時間夜勤でこのような課題に直面している介護施設は、特に導入を検討していただきたいと思います。
週休3日制度を導入することで、年間休日は156日以上になり、10時間勤務を実施することで、朝と夕方の時間帯の人手が充足し、朝や夕方の繋ぎの残業が0になるというメリットがあります。また、こうした労働環境の改善の結果、職員が定着しながら、採用応募も非常に増えることも期待できます。
今回は、厳しい労働環境や人員不足が著しい介護業界を中心に取り上げましたが、週休3日制度は、上手にカスタマイズすることで様々な業界で導入することができます。ぜひ人員不足や労働環境に悩みを抱えている企業は働き方改革の新たな一手として導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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