できる社長がしていること~5000人の経営者より 個人編11選
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2025.01.05
- 社長onlineでは5,000人以上の経営者とお付き合いさせていただいております。できる経営者のルールをまとめています。その内容を「経営戦略」「個人でできること」「人材関連」「高収益化」に分類しています。今回は「個人でできること」についてお伝えしま
やはり常に行い続けるべきは「経営者ご自身のアップデート」です。そのために無理なくできることの1つが「ワンステージ上の経営者と付き合う」です。
「昔からライバル関係にある、同じエリアの同じくらいの規模の会社や社長」を意識するのではなく、現在勢いがある人をベンチマークします。例えば自社の売上が10億円ならば、すでに3倍の30億円、10倍の100億円といった規模で先を走っている会社、社長を探してみましょう。
意識するのは年商以外にも利益、社員数などでも構いません。「その会社はどうして伸びているのか?」「その会社の社長ならばどう考えるか?」というシミュレーションをし、問いかけを自分に対し行えるか?が大事です。
中小企業の経営は、すでにうまくいっている方法を参考にし、取り入れていくのが成功の定石です。
見方を変えれば、よいベンチマークを見つけることができれば、成功は半分以上決まったようなもの。
そのようなベンチマーク企業、社長は、近くにはいないかもしれません。イメージしようとしても、うまくできないケースもあるでしょう。
そのときは、ぜひ県外に出てみましょう。県内の同業者だけを見ていると「みんなこのくらいだから、自分も十分にやっている」という気になってしまいます。しかし外に出てみると、もっと大きなスケールで行っている会社がたくさんあるものです。
そのような企業に触れて、自社もそこを目指そうと思うこと、そのような企業の社長はどう考え、どのような行動をしているかに思考を巡らせること、それが大事です。
12:ツキを管理する
健康と同様に管理したいのが「ツキ」です。これは船井総研の創業者、舩井幸雄さんが大事にしていた考えで、ビジネスがうまくいっている経営者は「ツキ」があるものです。
ビジネスは運に左右される部分も非常に多く、言い換えれば、ツキの管理をすることはビジネスの成功に欠かせないと言えます。
舩井幸雄さんは、ツキがあるのは、次のようなタイプの人間だと言いました。
①物事をよいほうに考え、よいこと、あるいはよくなることを想像し、発想でき、絶えず「自分はツイている」と思える「プラスな発想型人間」
②どんなことでも素直に受け入れられ、過去の経験や知識だけで物事を決め付けたり、否定したりしない「素直肯定人間」
③新しい道の分野に挑戦し、それを知ることが好きな「勉強好き・挑戦好き・やる気のある人間」
④謙虚で、誰に対しても威張らず、差別意識のない、いつも笑顔の「謙虚な笑顔人間」
⑤他人の短所に目が行かない代わりに、長所がすぐ目に入り、しかも他人や自分の長所を伸ばすことに全力を尽くす「長所伸展型人間」
⑥他人に任せるべきことは任せるが、責任は自分で負い、自己犠牲的で、ほかをアテにせず、自分を建前とする「自助型人間」
⑦耐えることを苦にせず、喜んで苦労し、しかも目標を定めたら、達成するまでくじけず、執念を持ってことに当たる「辛抱・執念型人間」
⑧常にマクロな、バランスのある判断ができ、感情が安定して自己制御心が強く、着実な実行力に秀でた「着実・バランス安定人間」
⑨20代末までは強気で生き、30代~40代前半にかけては強気に負けん気をミックスして生き、40代後半以降は、強気、負けん気に、思いやりも加わって生きるタイプの「強気・負けん気・思いやり人間」
⑩統制や管理が大嫌いで自由を好むが、約束したことや秩序維持のために必要だと判断されることは必ず守る、「高教養型の秩序維持型自由人」
船井総合研究所のコンサルティング支援させていただいた会社の社長の多くは、「ツキのある会社・人と付き合う」をルールにしていて、ツキのない人とは衝突することなく距離を置いていました。
ツキのある会社・人と付き合っていると、自分にも運が引き寄せられるものだと語っていました。これがツキの管理です。
13:勉強熱心~10数年欠かさず、会議は一番に来て一番前の席
その社長は東北地方のある街で建材業を営む二代目経営者です。街では商店街の衰退が進む中、商工会が音頭を取って地域にショッピングセンターを作る計画が持ち上がりました。その方は仲間に押されて、まったくの畑違いであるショッピングセンターの社長に就任し、業績を上げ続けました。
ショッピングセンターでコンサルティング支援を行う場合、関係者が非常に多いため、基本的に役員や理事らと経営の方向性を決めて、それを現場の店長に伝えていきます。
そのショッピングセンターでもそのような形で支援を行ってきましたが、社長は毎回午前中の役員会議だけでなく、午後の店長会議にも出席していました。しかも常に最初に会議場に来て、一番前の席に座って話を聞くのです。
全ての会議が開始時間よりも前に始まるようになりました。社長が必ず最初に来るからです。トップが一番早く会議室に来て、一番前の席に座るため、従業員に「早く来てください」とアナウンスする必要がなくなりました。
流通小売業界は「お客様第一主義」を掲げていますが、お客様優先を理由に会議を欠席したり、遅刻したり、抜けたりするケースが多く存在します。
社長の行動を間近でみていると、それは言い訳なのだと感じました。
会議には定刻通り出席するのが当たり前で、それまでにどれだけ事前の準備や引き続きをきちんと済ませておけるか。社長は常に見えないところで時間を作る工夫をしていたのです。
14:経営者は「孤独」でも「孤立」してはいけない
経営者とは孤独な立場です。社員には話せないことなども、たくさんあるものです。
だからといって、「孤立」をしてはいけないと考えています。
自分の考えに固執して話を聞かず、その結果取引先も社員も離れていく。
そのような孤立は、経営者にとってもっとも避けたいことです。
孤立しないために必要なのは、相談者を持つことです。相談者といっても、今は「弟子は師匠の言うことにすべて従う」というような時代ではありません。内容に応じて相談する相手を使い分けるのが、よい形です。
有能な経営者ほど、多くの相談者を持っています。
経営者はどうしても相談者が少なくなりますから、相談する相手は意図的につくっていかなければなりません。
「相談者の幅の広さ」も重要です。「自分の知らないことを教えてくれる相手」であれば、老若男女の縛りはありません。
できる社長ほど、自分の子供くらいの年齢の経営コンサルタントのアドバイスにも素直に耳を傾けています。
「昔から付き合っている相談者」がいる方もいると思います。ご自身が年齢を重ねるごとに周りの方も歳を取っていきますから、「相談者ポートフォリオ」をつくるつもりで、若い相談者、女性の相談者を組み込んでいくのも大事です。
たとえば「デジタルの話だったら会社に出入りしているシステム会社の若い担当者に聞く」というようにです。
くれぐれも意識していただきたいのが、「自身の年齢が勝手に上がっていく」ことです。これは静かに進んでいくことなので、多くの人が気づかないものです。だんだんと付き合う人も決まっていき、その年齢の幅も狭まっていきます。
大学を卒業したばかりで入社した、ご自分にとって息子・娘くらいの年齢と思っていた社員が、今や会社を引っ張るリーダーになっている、そのようなことは珍しくありません。
15:東京と海外に行く
著名な経営コンサルタントである大前研一氏の有名な言葉があります。「人間が変わる方法は3つしかない。 1つは時間配分を変える、2番目は住む場所を変える、3番目は付き合う人を変える」
「住む場所」を大きく変えるのはお仕事上難しくとも、やはり東京と海外に定期的に行くことはよい刺激になります。デジタルの力によって離れた場所でも情報は得やすくなりましたが、現地を訪れて実際に感じる、体験することは新たな発想、新たな気付きを得るのに大変効果があるものです。
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