売上77億の業界トップが語る2025年の展望、製造業編
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2025.01.07
- 2025年をどのような年にしていくか?さまざまな業界のリーディングカンパニーの経営者に語っていただきました。5日連続でお届けします。
「製造業編」について語るのは、株式会社インターアクションの代表取締役社長、木地伸雄氏です。
同社は2024年5月決算時のグループ連結売上高は77億5,400万円、東証プライム市場に上場し、社員数50数名で社員1人あたり年間6,000万円以上の粗利を実現する超高生産性企業です。
製造業は「コストで勝負する」時代は終わった
2024年は、いろいろな部分で「挑戦する課題」が見えた年でした。
元旦に起きた能登沖での地震などの自然災害、続くロシアのウクライナ侵攻、アメリカの大統領選など、政治面でも多くの不安要素を抱えていました。しかし、終わってみれば、それらの不安要素から予想されるほどに悪い年では決してなかったと感じています。
当社は製造業ですが、多くの同業者を苦しめた燃料や資材の値上げ自体は、インターアクションにとってそれほど大きな影響はありませんでした。当社の製品はイメージセンサ検査用光源装置など、ニッチで必要不可欠なものが中心で、付加価値に焦点を置いているためです。
当社に限った話ではなく、製造業はもうコストで勝負する時代ではないと考えています。
賃上げなど、世の中全体の適切な物価上昇が求められているなかで、価格面で競争するのは、苦しくなる一方であると感じます。
製品を卸す先の承諾が得られず価格に転嫁できないようなビジネスはもはや限界を迎えていますから、価格競争を脱した領域で戦っていくことが求められていきます。2024年に深刻化した課題として、人手不足が挙げられます、当社も人が足りない現実に直面し、新たな事業を手掛けるだけでなく、既存事業を進化させることの重要性を再認識することになりました。
「昔ながらの古臭い仕事」では人はもう集まりません。変わらず求められているものであっても、その中に新しさを持たせるなど、既存のものが既存のままであり続けず、絶えず進化、革新していくことも求められる。それを強く感じました。もちろん新しいことについても、半導体業界をはじめとする様々な分野で投資が活発に行われ、人手不足も相まって人材獲得競争が激化 しました。このような状況下で、コスト競争ではなく、自社の独自性を確立し、価値を創造する ことの重要性が改めて浮き彫りになったと感じています。
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