「俺の時代だ=NG」跡継ぎがやってはいけないこと5つ
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2024.07.23
- 事業承継の譲られる側がしがちな失敗と、スムーズな承継のために押さえておくべきこと、心構えについてお伝えいたします。
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1.譲られる側は「オレの時代だからぜんぶ変える」と思ってはいけない
事業承継のやってしまいがちな失敗とそれを避ける方法について、今度は「譲られる側」を主にお伝えしていきます。
先代の社長から経営者の座を譲り受けた人物がよくやってしまうのが、自分がトップだからと大きく変えようとすることです。
「前の代がしていて嫌だと思っていたことは、この機会にすべて変える」 そう意気込む社長ほど、事業承継は失敗しがちです。
タクシーの最大手、日本交通の川鍋一朗氏は、会社の経営に参画した際、以前は外資系コンサルティング企業で経営コンサルタントをしていたことから、意気揚々と会社の変革に挑みました。
債務超過し、やる気の見られない社員に対し「皆さん、仕事にアスピレーション(熱望、強い思い、向上心など)はないんですか!」と声を荒げます。
「彼も苦労したと思う」
後日談を語ったのは、先代社長の代から日本交通に長く勤務した古参社員です。
会社に何かしら問題があるとしても、代が変わったからといってそれを否定するようなことをしては、内容の云々以前にそれまで関わっていた人たちから強い反発を招きます。
社員にしても、自分たちを否定されるようなものですから「はいわかりました」と受け入れることは考えにくいものです。
ましてや、古参社員が川鍋氏に対し「彼も」と経営者に対して用いるような呼称を使っていないように、古参社員にしてみれば、後継者の息子は「小さい頃から知っている子ども」です。その頃の感覚は抜けませんから「若造に何がわかる!」というネガティブなリアクションになってしまいます。
それでは誰も従ってくれません。
同じくコンサルティング会社を経てタニタの経営に参画した谷田千里氏は、続きは。。。