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新規事業を成功まで加速させる4つの方法

2023.08.19
既存事業が頭打ちの中、いかにして新規事業を立ち上げるか。

今回は、基本に立ち返り「新規事業ならではの成功の仕方」「挑戦する上で最低限知っておくべきノウハウ」を徹底解説していきます。

 

ノウハウ1【トライアンドエラーの回数を増やす】

新規事業の立ち上げの「あるあるな話」ですが。大体は3カ年プロジェクトや期末の予算などの達成が見据えたタイミングで予算を組み始め、年に1回、あるいは3年に1回程度が新規事業を立ち上げるタイミングとなっている場合が多いのではないでしょうか。
新規事業を多く立ち上げてきた家電最大手メーカーでは、四半期に1回審査会を開催。かなりの頻度で打席に立つことをモットーとしており、小粒や成功確率などは後回しに広く新規事業を募っているとのこと。
実際に、家電カンパニーとはうたっているもののその収益構造はデータやDX、アート分野にまで多岐にひろがっており、審査員側としても「ヒットするかどうかわからないながらもやってよかった」というプロジェクトが多かったそう。

画像:PIXTA

新規事業をやるうえで、とりあえずやらせてみる。あるいは、やってみてから儲かるか考えていくというモデルの方が社員の企画を出しやすく、成功した際のリターンが大きいのではないでしょうか。
求人最大手のリクルートは1カ月に1回新規事業ピッチを行っており、ヒットするか否かはさておき新人からシニア社員まで死に物狂いで企画を考える機会があるのです。会社全体でトライアンドエラーを良しとして、打席数を増やしていくこと。それこそが遠いようで近い成功への道と言えるのではないでしょうか。
日本人にありがちな心として、一球入魂でお客様のストライクゾーンでありたいと思ってしまいます。しかし、練習なしでど真ん中に投げ込むのはなかなかに難しいもので、コントロールが定まらないうちは経営者と従業員両方がストライクゾーンに投げ続けていくことが大事だと私は感じています。

ノウハウ2【アジャイル型】

さて、そうして新規事業へのトライアンドエラーを繰り返すときに、必要な発想が1つあります。それは「アジャイル型思考」です。
詳細は割愛しますが、ざっくり言えば小さく挑戦して、小さく成功を繰り返していき、指数大成功な結果を導き出すといったプロセスです。
たとえば、「男子高校生にウケる安価な肉料理の飲食店」を立ち上げようというケースがあるとしましょう。通常の飲食店の立ち上げセオリーであれば、
といったところでしょう。
この時、ボトルネックとなるのは①よりも初期費用、④や維持管理費、その後の⑤だったりします。たとえば、店舗施工であれば坪単価50万円が発生するため数百万円の初期投資。家賃コストや人件費コストは売り上げを上げても利益を食いつぶすこともあるでしょう。大きくヒットすればもちろん気にすることはない金額。
その成否がまずは知りたいとき、どうすればいいでしょうか?
答えは小さく挑戦するということです。
必要なのは「男子高校生のニーズ」を理解し「ハートをがっちり掴めるか」ということ。
例えば、こういった試し方もあるでしょう。
・居酒屋のキッチンと軒先を借りて午後3~6時の繁忙前の時間帯に出店させてもらってレベニューシェア
・駅前にてポップアップストア
・個人スーパーのお惣菜コーナーに出店
・キッチンカーを1カ月間だけレンタル
実際にお客さんが獲得できるか否かの判断をする方法は、何も大きな店舗を作ることだけではありません。最初はリターンも追わない。その代わり、リスクは取らない。そうすることで、何企画もトライアンドエラーを繰り返すことができるのです。
会社規模が大きくなってくると、常に新規事業も大きなビジネスの立ち上げに挑戦しがちです。
しかし、大切なのは「新規ビジネスは個人事業主あるいは個人商店型ビジネス」だということ。成功のシナリオを描くためにも、最初のトライは小さく小さく、その分挑戦回数を増やしていくことを心がけていきましょう。

ノウハウ3【思考の穴はAIを活用せよ】

ここまでは過去からよく言われている成功ノウハウについて解説してきました。ここからは、最新の新規事業の立ち上げ方についても触れていきましょう。
新規事業を立ち上げようと思ったとき、配偶者に相談していますか?役員に相談していますか?それとも、競合他社の社長に相談しますか。適切な壁打ちをできる相手がすぐに思いつかない人にもおすすめできる人がいます。
それは、今話題の生成AI「ChatGPT」を使ったコミュニケーションです。船井総合研究所では、敏腕コンサルタントの思考法をChatGPTに入力しており、疑似的に”経営コンサルタントの視点”で新規事業を評価します。
一般的なGoogleなどで新規事業を検索すると一般的な情報や、検索順位を上げるための記事だけがヒットします。残念ながらそうした記事を見ても成功には行きつきません。

画像:PIXTA

船井総合研究所のおすすめの方法は、ChatGPTに疑似的な経営コンサルタントになってもらって、自社に合う新規事業を提案しもらったり、それを詳細検討するための資料をアウトプットしてもらうことです。
AIにまずは自社情報を入力。Q&Aを繰り返していくうちにあなたの会社だけの新規事業を検討につなげられる生成AIが誕生します。
逆に、事業分析を交えて一番シナジーのあるデータを収集しなければ、そもそも成功する新規事業といったゴールとは離れていってしまいます。経営層やメンバーなどと会議をしていても浮かばなかったアイディア企画が100案あるいは1000案出てくるのがAIの良い所です。
公開情報の範囲に留める必要はありますが、まず自社の現状をAIに読み込ませ、適切な文章を打ち込んでいくことで、また出てきたものに適切なフィードバックを返すことで、経営層やメンバーなどと会議をしていても浮かばなかったアイディアや企画を、高速かつ大量に生み出すことができます。
新規事業のアイディアについて質よりもまずは、”量×高速検証”を行うことができるのがAIの良さです。このAIツールについては、今回下記セミナーにて情報を一部公開する予定です。ぜひとも確認ください。

ノウハウ4【既存事業と比較しない】

メアリー・ケイという人物をご存じでしょうか。戦後に起業した女性起業家ではロールモデルの筆頭とされる人物で、化粧品ブランドを立ち上げ、インセンティブとブランディングの両面で大企業に一代でのし上がった人物です。
そんな彼女には有名な言葉があります。
Ideas are a dime a dozen. People who implement them are priceless.
「アイデアそのものには、1円ぐらいの価値しかない。しかしそれを実行しようとする人には、無限の価値がある」
新規事業が立ち上がる時、口で言うのは簡単ながら実現には非常に多くの労力がかかります。創業者や創業者の背中を見ていた方は、その苦労は身に染みてらっしゃるのではないでしょうか。しかし、そこで得られる効果は無限大です。
当初立ち上がってからは、既存事業のように成功が導き出せなかったり第二創業やコングロマリット企業ほど成功が約束されていなかったりする場合もあるでしょう。
そうしたときに、「あまり儲からないから、すぐやめる、優先順位を下げてしまう」と、途端に芽吹いた葉が枯れ落ちてしまいます。時に成長・成功が確約されていないという気持ちになってしまっても、水を与え、害虫を取り除き、栄養を与え続けることが大事です。ぜひとも、その気持ちで挑戦をやめないでください。
無限価値を得られているのは、新規事業を成功させた人々だけです。セオリーを守りつつ、AIなどを活用して自社にあった新規事業を模索してみてはいかがでしょうか?

当記事を読んでもっと知りたいという方は以下の無料小冊子をダウンロードしていただけると幸いです。

こちらよりお願いいたします。