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事業承継のトレンド

2024.07.17

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知見1「特異点から市民権とった事業承継」

帝国データバンクによると24年倒産数は、コロナ後最大の増加を見込んでると言います。その数なんと「1万社」ということで、11年ぶりの大台になるとのこと。背景には、経営者の高年齢化や原材料高騰、人件費アップや世界的なインフレ、ゼロゼロ融資の終了など要因は複合的に絡み合っています。

社会情勢の不安により、休眠や会社のスリム化、あるいは黒字だけど畳むなど将来を見据えた会社を清算する企業も増えてきました。成長している企業、黒字だけども成長が鈍化している企業、あるいは安定しているけれども後継者がいない企業にとっての選択肢は、11年前であれば状況が好転することを祈ることしかありませんでした。

しかし、企業の生き残り方として「事業承継」が7~8年前より急速に市民権を得てきました。

経営者の皆さまも、会社を承継しませんかというDMや電話を受けたのは一度や二度ではないでしょう。ニュースメディアや経済番組などではCMが連続して流れているのは、市場に明確なニーズがあるからです。事業承継件数は、10年前と比較した公表ベースでおよそ3倍と言われています。

件数もさることながら譲受企業側もバリエーションもまた増えてきました。10年前はM&Aを戦略におく投資会社や、コングロマリット化を進める企業、ユニークなビジネス成長を掲げる企業などが主だったところでした。

しかし、現在では赤字に陥った企業への救済や新規事業進出のための買収。あるいは事業の非連続的な成長や、異業種からの参入など買収理由は多岐に渡ります。

件数が多くなることで事業承継したい企業側も、どこと組むのか選り好みできるようになりました。譲受企業も目的性に合わせてエージェントやM&Aの仲介企業を活用することがうまくなり、広く情報を集めライバルに差をつけるための買収が進んでいます。

結果譲渡企業の件数は増え、こうした不安定景況のなかでの「特別な救済策」から一般化が進み、すなわち市民権をより得ていくことが直近の変化と言えるのではないでしょうか。

■知見2「社長平均年齢の限界点が見えた」

江戸時代であれば、40代で商いをやめ隠居する人もいる。逆に、70代を超えても幕政の大役をつかさどる役人として大活躍する人がいる。そんな、隠居の基準はあいまいでした。こと40代隠居は病気療養などが多かったものの、50代でのご隠居というのは、さしておかしい基準ではなかったようです。

現代は人生100年時代ということで、人として生きる寿命とともに働き続けられる年齢も高まりました。企業と異なり定年退職がないのもまた、社長業の難しいところです。

当たり前のことをいえば、「社長は会社と共に1歳、また1歳と老いていきます。」

創業社長であれ、2代目社長であれ社長の年齢は1年に1歳づつ老化していきますから、「まだまだ働ける」「ここからだ」という気持ちは尽きることがなかったとしてもいつかは後継者を見つけるか、新たな選択肢を考えていく必要があるのです。

中小企業の社長の年齢は、帝国データバンクや中小企業庁の情報などによると調査開始年度からずっと右肩上がりで増えてきました。しかし、23年ついにその上昇が鈍化。他社データでは24年社長の若返りが起きているという内容すら存在します。

その壁というのが。。。続きは。。。

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