業務効率と成約率を上げる「仕組み化の方法」
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2023.09.27
- リフォーム業の事例をもとに「仕組みで売れるビジネスモデル」と「成約率を上げるマネジメント力の向上」の手法を紹介します。高成長と低離職率の両立を目指しましょう。
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高成長と低離職率の両立で業績アップ
企業の業績を上げるためには、「高成長と低離職率の両立」が大切です。
そのためには、①生産性が高く、仕組化しやすいビジネスモデルを作ること②マネジメント力の向上によって成約率を上げることが必要になります。
会社の将来性が社員に与える影響
昨今、人手不足が企業活動に大きな影響を与えている中で、社員が1人でも退職すると、他の社員への業務のしわ寄せにより、離職のリスクはさらに高まります。
離職の原因は多種多様ですが、従業員が仕事を辞める最大の原因となっているのは、会社や自分の将来が見えないことにあります。その他にも、業務過多等の理由が挙げられますが、離職を防ぐためには、会社としての目標を明確に定め、社員と共有し、持続的な成長を実現させることが不可欠です。
高生産性ビジネスモデルへの転換で仕組み化を図る
まずは、生産性の高いビジネスモデルを目指しましょう。商品の販売方法が仕組み化され、業務効率が上がります。
自社の事業の現状について以下の観点から再考してみましょう。
①ビジネスモデルの精度を上げる
②習得スキルを限定する
「①ビジネスモデルの精度を上げる」については、挟属性×専門店化モデルがカギになります。
狭属性に特化し、専門性を持つことによって、客層を絞り込み商品の売り方を仕組み化することができます。ターゲットを絞ることが可能になるため、効率よくマーケティングを行うこともできます。
商品やサービスが明確になると、販売方法を確立することができるようになります。よって、業務効率や営業の決定力が上がります。
【リフォーム事業の事例】
挟属性×専門店化モデルによって、業務の範囲を狭め・効率化を図ることは、人材育成環境を整えることにもつながります。
リフォーム事業における営業やシステムエンジニアなど、業務内容が多岐に渡る場合、以下が将来的に離職へとつながる要因として挙げられます。
・営業効率が低い
・人材育成に時間がかかる
・社員にとって業務負担が大きい
リフォーム事業は、1人の社員が営業・設計・施工管理・リピート・アフターケアを一貫して行っています。業務が特定の人の能力に依存してしまう状態であり、属人的な事業モデルといえます。このような1人の社員に対する業務の負担が大きい場合は、離職の原因になります。
ビジネスモデルの精度を上げ業務を単純化させると、社員の1人1人の負担を減らすことができ、営業効率が上がります。そして、やがては事業の成長にもつながります。
挟属性×専門店化モデルを目指すことで業務範囲が絞り込まれると、社員が習得すべきスキルが限定されます。それよって、育成方法を確立することができます。 育成力が向上すると、新入社員でも早期に活躍できるようになるなど、持続的な成長が生まれやすくなるという好循環を生み出します。 高生産性ビジネスモデルへの転換は、業務効率を上げ、社員の持続的な成長を促すことにつながるのです。
マネジメントの仕組み化は成約率を上げる
社員が習得すべきスキルが限定され早期に活躍できる育成方法を確立できるようになれば、マネジメント力を向上させて成約率を上げていくことができます。
マネジメント力を向上させるためには、以下の2点に取り組む必要があります。
①セオリーに基づいたマネジメントの仕組み作り
②マネジメント理論を実践するための環境整備
マネジメントの仕組みがなく、社員の統率が取れていない状態が続くと、離職を引き起こします。ある企業の店舗は、適切なマネジメントができていないことが原因で離職率55%という異常事態に陥りました。
その店舗の店長はプレイヤーとしては一流でした。しかし、プレイヤーとしての能力とマネージャーとしての能力は全くの別物です。マネジメントの仕組みがなければ、マネージャーへの依存度が大きくなり、大量離職が発生するという事態も起こります。
①セオリーに基づいたマネジメントの仕組み作り
マネジメントの仕組みを作るにあたり、重要なのは「理論」です。
経営者が意思決定をする際には、自身の経験と理論を掛け合わせることによって、より的確な判断をすることができます。
多くの事業で重要視されるのは「契約を成立させられるかどうか」
以下では、成約率を上げるための指標となる理論を説明しています。契約とは、顧客にとって断る理由がない状態のことです。お客様に自社の商品やサービスを契約してもらうには、阻害要因をすべて解消しなくてはなりません。
その方法として「クロージング理論」があります。
顧客にとって、契約を阻害する要因は以下たった7つです。
【解消法(クロージング理論)】
それぞれの阻害要因に対し、次のような解消法があります。
クロージング理論に基づき、顧客の「見込ランク」「ラップ管理」を明確に定義づけすることで、契約に繋げるための対策を早い段階で打つことができるのです。
「見込ランク」をつけるとは、残る阻害要因の数によって契約阻害要因解消の目処が立つかどうかを考えることで、それが成約確率を決定します。
【見込ランク成約確率定義】
このように、理論を参考にして次のアクションを決定するため、目標粗利の達成確率を高めることができます。
もう1つの重要な理論はマネジメント理論です。中でもは契約を成立させるために有効です。ラップとは、中間目標を意味し、目標粗利達成のための案件管理・進捗管理手法のことです。
図の方法で算出された見込金額の進捗率を観察し、ラップ目標に到達していなければすぐに手を打つことによって、目標粗利の達成確率を高めます。
②マネジメント理論を実践するための環境整備
マネジメントを仕組み化するだけでは、実践することはできません。
クロージング理論やラップ管理をはじめとしたマネジメント理論を実践するためには、環境の整備が必要不可欠です。
環境の整備とは、業績に関する様々なデータを「見える化」「見やすい化」し、数値を把握できる環境を構築することを指します。
BI(ビジネスインテリジェンス)の導入によって見込める3つの効果
・点在しているデータを集約し「見える化」
・グラフを用いて「見やすい化」
・レポートによってデータを「リアルタイムで把握」
自社内にデータは蓄積されているものの、うまく活用できない企業が多いのが現状です。BIツールを活用することによって、社長、幹部、店長が把握しておきたい数値を「見える化」「見やすい化」することができます。
理論(クロージング理論・ラップ管理)+実践環境によってマネジメントの仕組みを作り成約率を上げることは、企業の業績アップにつながります。
さいごに
今回は、業務効率と成約率を上げる「仕組み化の方法」について紹介しました。
仕組み化しやすいビジネスモデルが確立されていると、業務をスピーディーに進めることができます。それにより、業務の過度な属人性を避け社員が活躍できる環境を作ることにもつながります。企業の成長に欠かせない取り組みといえます。
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