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経営者のためのChatGPT入門編講座~基本情報・経営への活かし方~

2024.03.30
生成AIによるチャットサービス「ChatGPT」。皆さんもよく耳にしているかと思います。しかし、
「聞いたことはあるが、使ったことはない」
「業務への活かし方がイメージできない」
「難しそう・リスクが心配」
「そもそもChatGPTに何ができるのか」
といった感想を持たれた方も多いのではないでしょうか。

経営者の皆さまに向けて、ChatGPTの基本情報やメリット・デメリット、経営への活かし方を前後編に分けて解説していきます。ChatGPTへの理解を深め、導入の第一歩を踏み出してみませんか。

初めに「ChatGPTを知ろう」

初めに、ChatGPTの基本情報について説明します。ChatGPT とは、OpenAI社が開発したAIと会話ができるチャットボットです。2022年に公開され、公開後わずか2か月程度で、約1億人のユーザーが利用しているサービスです。
ChatGPTは何が凄いのか?


①開発費数兆円のAIモデル
マイクロソフトからの1.3兆円の投資を受けているなど、大規模の投資を受けて開発が行われています。ChatGPTをリリースしているOpenAI社の時価総額は約4兆円です。

②公開されているテキストデータを網羅的に学習
ウェブページや書籍、ウェブページ、雑誌、論文などの幅広い分野のテキストデータを学習して、データベースを作成しています。学習した内容から、質問に対して確率的に近いものを回答する仕組みを作っています。

③無料で使える
ChatGPTには、無料版と有料版があります。無料版はアカウントを作成するだけで利用でき、無料版でも充分有効なツールとして活用することができます。有料版にすると、さまざまな機能がアップデートされ、さらに便利なツールとして効果的に活用することができます。

ChatGPTが話題の理由

上記の例のように、簡単に自然な会話を作成することができます。従来のGoogle検索のような使い方も可能で、使う相手を選ばないほど簡単な利用が可能です。

②ヒトしか出来ないと思われていた「考えること」が出来るから

インターネットについては、「覚えなくても検索すればよい」という記憶の外部化と言われていますが、ChatGPTについては、「考えなくても質問すればよい」という思考の外部化と言われています。
これまで、定型業務に取り入れることはヒトが想像できる部分だけでした。「考えること」を必要とする業務に関してのAI導入は、ハードルが高く実践されていませんでした。AIの発展により、これまできなかったことも可能になります。企業経営において、影響力は非常に大きいでしょう。

③「シンギュラリティ」を感じさせる出来事だから

シンギュラリティとは、AIがもたらす世界の変化を示す概念のことです。技術的特異点と呼ばれています。自律的な人工知能がフィードバックによる改良を繰り返すことで、人間の知能を上回る知性が誕生するという仮説です。
1台のPCが全人類の能力を超える瞬間とも言われており、一般的に2045年にシンギュラリティに到達すると予測されていることから、2045年問題とも呼ばれています。

「ChatGPTはまだ必要ない」と感じている方もいらっしゃると思います。しかし、インターネットが普及した当時も、初めはインターネットを使わないと感じていたのではないでしょうか。

インターネットと同じか、それ以上の技術革新ともいわれるChatGPTを上手に活用することで、大きなメリットを得ることができます。これからさらに普及していくと予想されているため、積極的に経営にAIを取り入れていくべきであるといえます。

「ChatGPTを経営に活かす」~中小企業のAI導入のメリット~

ChatGPTを活用することで、企業活動や経営を促進させることができます。特に中小企業の経営においては、業務効率化・市場競争力の強化・顧客満足度の向上などのさまざまな側面でのChatGPTの貢献が期待できます。

①業務効率化

マーケティングや営業、バックオフィスなどの業務に活用することで、社員の業務効率を向上させることができます。実際の業務への活用事例や企業の導入事例については、後半の記事でも詳しく解説していきます。ちらもご覧ください。

②市場競争力の強化

ChatGPTを利用してインターネット上の膨大なテキストデータを学習することにより、市場動向やトレンドの分析し、競争力の高い戦略の立案を可能にします。加えて、顧客の声やニーズをリアルタイムに把握することで、戦略の改善や調整などに活かすことが可能です。

③顧客満足度の向上

ChatGPTを顧客対応ツールとして導入することにより、顧客からの問い合わせやリクエストに対して迅速かつ効果的な対応が可能です。また、自然言語理解能力による質問の回答や改善策の提案などを行うことができます。

「ChatGPTを経営に活かす」~中小・中堅企業のAI導入の重要性~

ChatGPTは、そもそもなぜここまで重要視されているのでしょうか。生産人口の減少や技術革新によりRPAやロボット、AIの導入は必要不可欠です。裏を返せば、AIなどの導入に成功していない企業は淘汰される時代になってくるということです。

生産人口の減少により中堅・中小企業はますます、人材確保が厳しい状況になってくると予測されています。ここで人材確保のためのリソースを割くのではなく、現状の人材での成長に着目し、投資を行うことで持続的な成長も可能になるといえます。

また、AIなどの先進技術の発展という視点からもAI導入の重要性を語ることができます。AIのIQに関しては非常に大きく成長している部分であり、加えて「考える」という部分に関しても発展しています。

従来AIに行ってもらう業務とは主に定型業務で、「考える」作業に関しては人が行っている部分が大きかったです。AIの発展により、代替できる業務の幅が非常に大きくなり、ただの便利ツールではなくなってきています。

ChatGPTの導入だけを見ても、最終的なゴールとして「経営をよくしたい」「先進的な技術を業務効率化やイノベ

ーションに活かしたい」と考えている経営者の方がメリットを感じるといえるでしょう。

ChatGPTの得意な分野と注意点を把握する

ChatGPTの得意な分野
ChatGPTを活用するためには、得意なことから注意点までをしっかりと理解してから、活用していくことがおすすめです。次に得意な分野についてご紹介していきます。

①対話形式

現在のChatGPTは2021年9月までの情報について回答できるため、将来的に学習が進められると、GoogleやYahoo等の検索エンジンがこの機能に変換されていく可能性もあります。

②質問内容のかみ砕き(専門用語の解説など)

ChatGPTは語彙力を有しているため、難しい専門用語などを分かりやすく言い換えて説明することができます。将来的には、社内のマニュアルや情報資産をAIに学習させて、新入社員向けマニュアルが簡単に作れるようになる可能性もあります。

③文章の要約

大量の文章でも短く簡潔に要約することが可能です。文字数を指定した要約分の作成も可能で、従来よりも精度の高い文章を作成することができます。具体的には、1日のニュースの要約やSEO対策のディスクリプションの作成などにも利用することができます。

④ロープレイシミレーション

会話の役割をそれぞれ設定することで、その役割に沿ったセリフで会話を作成してくれます。実用的な例を出すと、営業のロープレや商品企画のお客様役や、採用面接での質問内容の洗い出しなどに活用することができます。

⑤プログラミング

エンジニアがプログラミングを行う際のサポート役に、ChatGPTが活躍してくれます。Web上にはプログラム情報が多く存在するため、正確な回答が返ってきやすいといえます。例として、「Github copilot」というサービスが登場しており、コードの作成のサポートなどを行ってくれます。

⑥データ分析や考察

ChatGPTは、データ分析や考察のサポートとしても効果的です。将来的には、離職者の傾向を元に、「採用してはいけない人の属性」を教えてくれたり、過去の顧客アンケートデータから、新たな商品の企画を出してくれたりと活用できるかもしれません。

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