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クロスSWOT分析とは?どんな時に活用するのか、活用ポイントについて解説します!

2023.05.05
戦略立案に欠かせないSWOT分析。しかし、その活用法をさらに広げるクロスSWOT分析という手法があることをご存知でしょうか?このブログでは、クロスSWOT分析の基本的なフレームワークや活用ポイントを分かりやすく解説し、あなたのビジネスに役立てる方法を紹介します。戦略立案の過程で直面する様々な局面で、クロスSWOT分析がどのように活躍するのかを具体的な事例を交えてご紹介します。

また、クロスSWOT分析を取り入れることで得られるメリットや効果的な活用法についても詳しく説明します。このブログを読むことで、より明確で効果的な戦略立案に向けて、クロスSWOT分析の活用法をマスターしましょう!

クロスSWOT分析の魅力とは

クロスSWOT分析の魅力。それはいろいろあります。一般的なSWOT分析とは異なり、クロスSWOT分析は各要素の組み合わせによって新たな視点を提供し、戦略立案に豊かなインサイトをもたらすとされています。では、具体的に何がわかるのか、その魅力を具体的に解説します。

いわゆるSWOT分析との違い

一般的なSWOT分析とクロスSWOT分析の違いについて、以下のポイントで解説します。まず、一般的なSWOT分析では、強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)の4つの要素を個別に評価します。しかし、クロスSWOT分析では、これらの要素を組み合わせて評価し、新たな視点から戦略立案を行います。

シナリオ分析における違いもあります。クロスSWOT分析は、シナリオ分析に強く向いています。組み合わせによって生じるさまざまなシナリオを想定し、それぞれのシナリオに対する対策を立てることができます。対立シナリオを作成したり、クロスSWOTでしかできない個別事象のマクロな解決策や強みを見るということもできるのが特徴的です。そういった意味で、規模だけでなく内容の柔軟性も違いがあると言えるでしょう。

クロスSWOT分析は、一般的なSWOT分析よりも柔軟性が高く、戦略立案に幅広く活用できます。組み合わせる要素を変えることで、異なる視点から問題を捉えることができ、新たなアイデアや戦略が生まれる可能性があります。

組織内のコミュニケーションの違いもまたあると言えます。組織内の異なる部門やチームが共同で行うことで、コミュニケーションの促進に役立つ分析手法です。異なる視点からの情報共有やアイデアの交換がスムーズになり、組織全体での戦略立案が効果的に行えます。経営サイドからみたクロスSWOTではなくボトムアップ型の強みが見え、どこに投資すべきなのか見えない発見があることもあります。

クロスSWOT分析は、一般的なSWOT分析と比較して、より深い洞察や新たな視点を提供し、戦略立案において幅広い活用が可能です。これにより、競争力の強化やビジネスの成長に繋がる戦略を立案することができると覚えておきましょう。

分析で見える新たな視点とは

クロスSWOT分析がもたらす新たな視点について、以下の点で詳しく説明します。

・内部要因と外部要因の統合:
クロスSWOT分析では、内部要因(強み・弱み)と外部要因(機会・脅威)を組み合わせることで、企業の状況をより総合的に捉えることができます。これにより、内部と外部の両方からの影響を考慮した戦略立案が可能になります。

・隠れた機会の発見:
一般的なSWOT分析では見過ごされがちな、弱みと脅威の組み合わせから生じる機会も、クロスSWOT分析を用いることで発見できます。これにより、競合他社が見落としている可能性のある市場やニーズに対応できる戦略を立案できます。

・リスク管理:
クロスSWOT分析では、強み・弱み・機会・脅威の組み合わせにより生じるリスクを明確に把握できます。これにより、リスクを事前に緩和・回避する戦略を立てたり、リスク発生時の対処法を考えることが可能になります。また、組織全体でリスク認識を共有し、リスク対策の意識を高めることができます。

・より具体的なアクションプラン:
クロスSWOT分析によって、各要素の組み合わせを詳細に検討することができます。この結果、より具体的なアクションプランや施策を策定することが可能になり、戦略の実行力が向上します。

・多様なシナリオの検討:
クロスSWOT分析では、さまざまな要素の組み合わせを考慮することで、多様なシナリオを検討することができます。これにより、未来予測が困難な状況でも、様々なシナリオに対応できる柔軟な戦略を立案することが可能になります。また、予測外の事態が発生した場合でも、迅速に対応策を講じることができるようになります。

・組織内の協働促進:
クロスSWOT分析を行う過程で、異なる部門やチームが連携して情報やアイデアを共有することになります。これにより、組織内の協働が促進され、異なる視点や専門知識が戦略立案に活かされることになります。

クロスSWOT分析を活用することで、一般的なSWOT分析では得られない新たな視点や洞察を得ることができます。

分析のフレームワークをより深く理解しよう

クロスSWOT分析のフレームワークについて解説します。この章では、強み・弱み・機会・脅威の組み合わせをどのように考慮し、効果的な戦略立案に活かすかを具体的に示します。このフレームワークを理解することで、ビジネスの成長につながる戦略を見つけることができます。

4つの要素(強み・弱み・機会・脅威)の組み合わせ

クロスSWOT分析では、4つの要素(強み・弱み・機会・脅威)の組み合わせを考慮することで、戦略立案に役立つ洞察を得ることができます。以下に、それぞれの組み合わせについて詳しく解説します。

・強みと機会 (SO戦略):
強みを活かして機会を捉える戦略。企業が持つ強みを最大限に活用し、市場での機会を掴むことで、競争力を高めることができます。

・弱みと機会 (WO戦略):
弱みを克服して機会を活用する戦略。企業の弱みを改善し、それによって生じる新たな機会を利用することで、ビジネスの成長を目指します。強みと脅威 (ST戦略):
強みを活用して脅威に対処する戦略。企業の強みを利用して、外部環境の変化や競合他社からの脅威に対応し、ポジションを維持・強化することが目標です。

・弱みと脅威 (WT戦略):
弱みを最小限に抑えて脅威を回避する戦略。企業が抱える弱みを改善し、同時に外部環境の脅威から身を守るための対策を立てます。これにより、事業のリスクを低減し、持続的な成長を目指すことができます。

これらの組み合わせを用いてクロスSWOT分析を行うことで、企業が直面する様々な状況に対応する戦略を立案することが可能になります。さらに、これらの組み合わせを検討することで、隠れた機会やリスクを発見し、企業が競争力を維持・向上させるための施策を考えることができます。

クロスSWOT分析の適用により、企業は内部・外部要因を総合的に考慮した戦略立案が可能になり、市場環境の変化や競合他社の動向に柔軟に対応することができます。その結果、企業の持続的な成長や競争力の向上が実現できるでしょう。

要素の組み合わせを活用したクロスSWOT分析は、戦略立案において非常に効果的なツールであり、経営者やビジネスリーダーはもちろん、マーケティングやプロジェクトチームなど、あらゆるレベルの組織で活用できます。

活用ポイントと使い方

クロスSWOT分析の活用ポイントと使い方を理解し、企業の戦略立案に効果的に活かしましょう。本稿では、分析のポイントと具体的な手順を詳しく解説します。

まず、クロスSWOT分析を活用するタイミング は、企業の成長段階や状況に応じて異なります。以下に、クロスSWOT分析を実施するべき主なタイミングをいくつか挙げます。

  1. ⓵新規事業立ち上げ 新しい事業を立ち上げる際には、市場環境や競合状況を把握し、強みや弱みを明確にすることが重要です。クロスSWOT分析を活用して、事業の成功に向けた戦略を立案しましょう。

②事業拡大・市場参入 既存事業の拡大や新市場への参入を検討する際にも、クロスSWOT分析が役立ちます。分析を通じて、市場の機会や脅威を見極め、適切な戦略を策定できます。

③経営環境の変化 経営環境が大きく変化する際、例えば規制の変更やテクノロジーの進化など、企業は新たな戦略を検討する必要があります。このような状況下では、クロスSWOT分析を用いて内部・外部要因を総合的に評価し、適切な対応策を立案することが求められます。

④組織再編・合併・買収 組織再編や合併・買収を行う際には、両社の強み・弱みを総合的に評価し、シナジー効果を最大化する戦略を検討することが重要です。このプロセスでクロスSWOT分析を活用することで、より効果的な統合が可能になります。

⑤定期的な戦略見直し 企業の成長や市場環境の変化に対応するため、定期的に戦略を見直すことが重要です。クロスSWOT分析は、このような戦略見直しの際に役立つツールです。定期的に分析を行い、企業の現状を把握し、新たな強みや弱み、機会、脅威に対処する戦略を策定しましょう。

これらのタイミングでクロスSWOT分析を実施することで、企業は市場環境や競合状況に適応し、持続的な成長を実現することができます。しかし、分析は一度だけではなく、継続的に行うことが大切です。市場環境や組織の状況が変化する度に分析を更新し、戦略を見直すことで、企業は常に競争力を維持・向上させることができるでしょう。

クロスSWOT分析の効果的な使い方

クロスSWOT分析の効果的な使い方を知ることで、企業戦略の策定や意思決定に役立てられます。以下に、クロスSWOT分析を効果的に活用するためのポイントをいくつか紹介します。

・チームで行う:
クロスSWOT分析は、異なる部門や職種からの意見を取り入れることで、より網羅的な結果が得られます。分析をチームで行い、多様な視点を活用しましょう。

・定量的・定性的情報を組み合わせる:
内部・外部要因の評価には、定量的なデータと定性的な情報をバランス良く組み合わせることが重要です。両方の情報を活用して、より客観的な分析を行いましょう。

・マトリックス図を活用する:
クロスSWOT分析の結果をマトリックス図にまとめることで、視覚的に戦略を把握しやすくなります。マトリックス図を活用して、戦略の優先順位や方向性を明確にしましょう。

・結果を具体的な行動につなげる:
分析結果を具体的な行動計画に落とし込むことが、クロスSWOT分析の効果を最大化するカギです。戦略を明確な目標やKPIに落とし込み、実行に移しましょう。

・定期的に見直しを行う:
市場環境や組織の状況は常に変化しています。そのため、クロスSWOT分析は定期的に見直しを行い、適切な戦略を継続的に策定することが重要です。

これらのポイントを踏まえて、クロスSWOT分析を効果的に活用し、企業の戦略立案や意思決定に役立てましょう。”
クロスSWOT分析に基づく戦略立案 クロスSWOT分析に基づく戦略立案は、企業の競争力を向上させる鍵です。この章では、分析結果を活用して具体的な戦略を立案し、実行に移す方法を詳しく解説します。
長期・中期・短期戦略の策定 “クロスSWOT分析に基づいて長期・中期・短期戦略を策定することで、企業は将来にわたって競争力を維持・強化できます。以下に、それぞれの戦略策定のポイントを説明します。

・長期戦略:
長期戦略は、企業のビジョンや目標を達成するための大枠を示します。クロスSWOT分析を用いて、企業の強み・弱み・機会・脅威を把握し、将来の市場環境や競合状況に対応する戦略を立案します。主要な要素には、市場の拡大や新規事業開拓、技術開発、組織体制の変更などが含まれます。

・中期戦略:
中期戦略では、新製品の開発、マーケティング戦略、販売チャネルの拡大、業務効率化、人材育成など、具体的な施策を計画します。また、中期戦略の進捗を定期的に評価し、必要に応じて見直しを行うことが重要です。

・短期戦略:
短期戦略は、1年以内に達成するべき目標と、そのための具体的なアクションプランを示します。クロスSWOT分析を活用して、現在の市場状況や組織の課題に対応するための施策を立案します。短期戦略では、売上目中期戦略は、長期戦略を実現するための具体的な目標や取り組みを定めます。分析結果をもとに、3~5年程度の期間で達成すべき目標を設定し、それに沿った戦略を策定上やコスト削減、顧客満足度の向上、業務改善など、タイムリーな成果を追求する取り組みが重要です。また、短期戦略は中期・長期戦略と連携しており、その達成状況が中期・長期戦略の実現に影響を与えます。
短期戦略の進捗を頻繁にモニタリングし、達成状況に応じて適切な対策を講じることが必要です。これにより、組織は柔軟に市場環境や競合状況に対応し、継続的な成長を実現できます。

長期・中期・短期戦略の策定

クロスSWOT分析に基づいて長期・中期・短期戦略を策定することで、企業は将来にわたって競争力を維持・強化できます。以下に、それぞれの戦略策定のポイントを説明します。

・長期戦略:
長期戦略は、企業のビジョンや目標を達成するための大枠を示します。クロスSWOT分析を用いて、企業の強み・弱み・機会・脅威を把握し、将来の市場環境や競合状況に対応する戦略を立案します。主要な要素には、市場の拡大や新規事業開拓、技術開発、組織体制の変更などが含まれます。

・中期戦略:
中期戦略では、新製品の開発、マーケティング戦略、販売チャネルの拡大、業務効率化、人材育成など、具体的な施策を計画します。また、中期戦略の進捗を定期的に評価し、必要に応じて見直しを行うことが重要です。

・短期戦略:
短期戦略は、1年以内に達成するべき目標と、そのための具体的なアクションプランを示します。クロスSWOT分析を活用して、現在の市場状況や組織の課題に対応するための施策を立案します。短期戦略では、売上目中期戦略は、長期戦略を実現するための具体的な目標や取り組みを定めます。分析結果をもとに、3~5年程度の期間で達成すべき目標を設定し、それに沿った戦略を策定上やコスト削減、顧客満足度の向上、業務改善など、タイムリーな成果を追求する取り組みが重要です。また、短期戦略は中期・長期戦略と連携しており、その達成状況が中期・長期戦略の実現に影響を与えます。

短期戦略の進捗を頻繁にモニタリングし、達成状況に応じて適切な対策を講じることが必要です。これにより、組織は柔軟に市場環境や競合状況に対応し、継続的な成長を実現できます。

長期・中期・短期戦略の策定をクロスSWOT分析と連動させることで、企業は競争力を持続的に向上させ、成長を促進することができます。戦略策定の際には、各期間の目標や施策が互いに連携していることを確認し、一貫性のある戦略を構築することが重要です。また、定期的な分析と見直しを行い、市場環境や企業状況の変化に柔軟に対応することで、戦略の効果を最大化できます。
さらに、組織内での情報共有やコミュニケーションが重要です。長期・中期・短期戦略を全ての従業員が理解し、共有することで、一致団結した取り組みが可能になります。各部門やチームが戦略を具体的な行動に落とし込み、連携して実行することで、目標達成に向けた効果的な進展が期待できます。

クロスSWOT分析を活用したPDCAサイクル

クロスSWOT分析を活用した戦略立案には、PDCAサイクルが有効です。PDCAサイクルは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)の4つのステップからなります。まず、Planの段階で、クロスSWOT分析の結果をもとに戦略を立てます。次に、Doの段階で、立てた戦略を実行します。その後、Checkの段階で、戦略の評価を行い、予定どおりに進んでいるかどうかを確認します。最後に、Actの段階で、評価の結果に基づき、必要な改善を行います。このように、PDCAサイクルを回すことで、より効果的な戦略を立て、実行し、改善することができます。また、PDCAサイクルは、継続的な改善を行うためのフレームワークとしても有効であり、クロスSWOT分析に限らず、様々な戦略立案に応用することができます。

最後に

クロスSWOT分析の概要や活用方法、活用ポイントについて詳しく解説しました。クロスSWOT分析は、従来のSWOT分析(強み・弱み・機会・脅威を分析する手法)を進化させた戦略分析手法で、競合企業との比較を行いながら自社の戦略を見直すことができます。

クロスSWOT分析をうまく活用することで、競合企業との差別化や戦略の強化が可能になり、事業の成長を促進することができます。
この分析は競争力のある戦略立案に役立つ重要な手法であり、経営者や事業担当者はこの分析を活用して競合企業との相対的な位置付けを理解し、自社の強みを活かした戦略を策定することが求められます。まずは手をうごかしてみて、クロスSWOT分析を効果的に活用できることは何か考えていきましょう。