「社長」は英語で何て言う?PresidentやCEOの違いを理解しよう!
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2023.04.19
- 社長の雑学連載。第一弾は、社長を英語でいうときに、何が正しいのかです。PresidentやCEOの違いを理解するだけで、すこし英語がみにつきますよ!
社会人になるとビジネスシーンで「社長」という言葉を使う機会があるでしょう。日本語で言う「社長」を英語では「CEO」と表現するイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。実際に翻訳機能のサイトを用いて検索した際にも社長はCEOと訳するのが主流であるようです。しかし、社長の正式な肩書を英語で表現する場合、「CEO」が適切ではない表現といった場合もあります。
とくに近年ではグローバル化が進んでおり、海外で使用される英語の役職名をきちんと理解しておくことを求めるようになっていますよね。そこで今回は、社長オンラインならではの社長の雑学として、「社長」の英語表現について解説していきます。ビジネスシーンで失礼のないやりとりをするためにも、ぜひ最後までご覧ください。
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社長と代表取締役との違い
大企業だと恐れ多い存在、中小企業だとリーダーとしての憧れや旗振り役としての存在。呼ぶ側も呼ばれる側も「社長」という言葉には一定の畏怖(いふ)をもっているのではないでしょうか。そこで、よく耳にする代表取締役は社長と同じような意味なのかという疑問が生まれます。どちらもなんとなく会社の名を代表して決定を行う人、あらゆる部署のトップといったかしこまった印象を持っているのではないでしょうか。代表取締役社長であったとしても長ったらしい略称を使わず、とりあえず「社長」と言っておけば間違いないと考えている人も多いはずです。
ですが、「社長」と「代表取締役」は全く同じ存在かというとそんなことはありません。
「代表取締役」は会社法上、「株式会社で取締役を代表する立場の人」と定義づけされている人のことを指します。となると、代表取締役は株式会社以外では存在しない役職ということになりますね。
それに比べ、「社長」は会社法に基づいた名称ではなく、あくまで慣習としてその会社で最も高い権限を持っている人にそう名付けられているだけです。そのため、株式会社といっても社内で社長と呼ばれている人が代表取締役でないこともありえますし、合同会社で社長と名乗る人も正式名称は代表社員なのです。
なので「代表取締役=社長」という理解は、そもそも代表取締役が存在しない会社の代表を代表取締役と呼び間違えたり、株式会社であっても社長ではない代表取締役に間違った呼び方をするリスクがあるので大変危険です。
どちらも仕事自体は大きく会社をすることがメインとなりますが、そもそもの立ち位置が異なるという点を注意しておきましょう。
社長の仕事を解説!向いている人はこういう人
社長という役割の詳細については上記URLにまとめているので、こちらでご確認ください。
それではこうした違いが英語ではどのように表れているか確認していきましょう。
「社長」は英語で何と翻訳する?
日本語で社長と聞くと、なんとなく「社」を代表する「長」であろうというのがわかりますが、英語だとなかなか思い当たる節がないところですねだからこそ、正しい英語表現について頭にいれておくことが必要です。
今すぐ、社長を意味する英単語を3つぐらい頭に思い浮かべてみてください。
そのままで言っても伝わる言葉は複数個ありますが、日本語でも「代表取締役」「社長」「代表」といった単語がそれぞれ異なる意味を持つように、英単語においてもそれぞれの単語ごとにニュアンスが異なります。
以下でその違いについて詳しく学んでいきましょう。
まずCEOは社長という意味になるか
結論から先に述べますが、会社の肩書きにおける「CEO」は社長という意味で伝わります。しかし、不正確であるというのが回答です。その理由として、まずはCEOの意味を踏まえることが大切です。「CEO」とはChief Executive Officerの頭文字を取った略語になります。
その意味は
Chief (最高の)
Executive (経営の)
Officer (責任者)
です。
「CEO」とはこのChief Executive Officerの頭文字を取った略語になります。日本語では最高経営責任者と呼ばれていますね。
そこで読者の方々はピンとくるのではないでしょうか。
あれ、会社法上の代表取締役と意味が近くないか?と。
正解です!
CEOとは自社の会社の戦略やビジョンを設定し、社員たちにその実行を指示する担当者のことを意味します。「Executive:経営の」という単語から分かる通り、CEOは業務の執行者というよりは組織の指揮官というような意味合いが強いです。なので代表取締役ではなく、普通の社長という意味だけで使いたいときには、別の言い回しを心がけましょう。
では、Presidentは社長の意味になる?
英語表現でズバリ「社長」と伝えたいのであれば、「President(プレジデント)」の方がCEOよりも適切です。
日本語でも企業の形態にかかわらずビジネスの最高責任者であれば「社長」とざっくりとした呼び方をするのと同様に、英語でもPresidentという言葉が広義的に使われます。たとえば、このPresidentという単語は社長のほか、代表取締役、議長、会長、学長、総長といった意味を持ちます。
ただ、CEOとpresidentを同じ文中では使いません。
そのため、「“会社の”社長」と区別して表現するときは「Company president」や、「Executive Director」といった言い回しもあります。また会社の長という意味合いで、法律上の言い方ではないものであれば「Head of a company」や「Principal」などでも伝わると思います。
ただ、Principalの表現は、役員という意味で使う場合もあります。コンサルティングファームや金融機関によっては、外部取締役にこの表現をつかい、社長はCEOとしている場合もあります。そのため、役職者の意味はしっかり確認しておくことをお勧めします。
CEOとPresident の違いとは
両者は似て非なる、Presidentと CEO。英語や仕事内容の違いについてご理解いただけたかと思います。しかし、どっちだって伝わるのではないかと考える人も一定数います。また、2つの単語がならんだときに、どちらの方が役職上上なのかという疑問も湧くでしょう。この疑問事態は至極全うで、コンサルティングファームや金融機関などを除く、一般的な企業の場合どうなのかについて解説します。
ズバリ答えになりますが、PresidentはCEOと比べて下の役割を持ちます。一番偉いのがCEOで、その次と覚えておきましょう。
日本の会社法上も同じで、代表取締役が社長よりも上の役割を持ちます。英語上のつながりは逆にはならず、基本的にCEOが全責任を持ち、その下でPresidentが実行・実現にコミットする形となります。ただ、presidentの役割しか置かない会社もあるため、この役職者であったからといって必ずしも上の役割がいるわけではないという点に注意が必要です。
基本的に、日本と英語圏(アメリカ・イギリスなど)とで、会社法上の立ち位置はことなるもののCEOをトップとしてみる形で問題ないでしょう。
(日本企業でもいえることですが、ホールディングス制を引いている企業様も数多く存在します。その場合、対象企業のCEOよりもホールディングスのpresidentがトップであるという逆転現象も起きえます。なので、状況と場合により使い分けておきましょう。)
Vice Presidentの意味は?
海外の著名な企業の役員リストをみると、「Vice President(バイスプレジデント)」という単語をよく目にします。VPという略語として表記されていることも多いですね。
日本ではあまり見かけない言葉ですが、どのような意味でしょうか?
結論から言うと、Vice Presidentは日本でいう部長や常務クラスにあたる役職のことを指します。
Viceという単語を直訳すると「副」になるのでVice Presidentも副社長を意味すると思われがちですが、英語圏ではプロジェクトを総合的に管理する役割として名付けられるのが一般的です。
大企業では役員となる第一歩とされており、優秀な社員はVice Presidentから「Executive Vice President」や「Senior Vice President」への昇進を得てやっとPresidentになり、CEOを目指せるようになるのです。
実際、現在GoogleのCEOを務めているサンダー・ピチャイもSenior Vice Presidentとしてandroidの開発にかかわっていたそうです。
社内で英語を使用する楽天にもVice Section Managerという役職が存在しますね。
このように、英語圏にはVice Presidentという役職が存在する企業が多く、創業者ではなくてもVice Presidentになることをきっかけに会社のCEO担った人も多くいます。
副大統領(Vice President)や副提督(Vice Admiral)などの英単語にもViceというフレーズが入るので、一つ覚えるだけでいろんな役職を覚えられそうですね。
CTOやCIOとは何か?
海外の基準に従う企業が増えた観点で上記のような表現が増えつつあります。以下にその意味を記載しますね。
CTO 会社のテクノロジーの責任者
CIO 情報システム関連業務やIT業務の責任者
CFO 会社の会計における責任者
COO 業務を遂行の責任者、役員がこの役職となる場合がある
CTOは最高技術責任者と訳され、企業内で技術に関する研究を行う役割を持っています。変化の中でどのようなニーズや技術が新たに登場するか常に察する能力が求められます。
CIOは最高情報責任者と訳され、情報システムやITに関する業務に携わる役割を持ちます。IT化やDXに伴って近年ではさらに高いパフォーマンスが期待される役職になりました。
CFOは最高財務責任者と訳され、企業の財政を管理します。企業の資金調達や財政管理を行う際に高い専門性や透明性が求められる役職であるため、外部から専門家を受け入れることが多いのも一つの特徴です。
COOは最高執行責任者と訳され、CEOの右腕のような役割を果たします。CEOが渉外や経営全般の業務にかかわるとしたら、COOは社内における業務をマネジメントするのです。
日本ではベンチャー企業を中心にこのような役職が付けられていますが、英語圏の企業では普遍化されてると言われます。
たとえばイーロンマスクはスペースXとテスラのCEOでありながらツイッターのCTOになったことで有名ですね。
アルファベットの役職を述べられても、相手方の役割をすぐに把握できるよう覚えておきましょう。
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おさらい「社長はCEO」で良いか
ここまでで、CEOよりもpresidentの方が適切な社長に対する表現だとお判りいただけたかと思います。
最後に、社長という表現をくだけて伝えるときの表現について紹介します。
ヒントは「あの缶コーヒー」です。
わかりましたか?
そうです。
これなんです。
BOSSですね。
最近だと新庄選手が監督をされた際にBIG BOSSという表現を使っていました。
ただ、この表現よっぽどの仲が良い相手か、チーム内での謙譲語として使用するのが適正です。また、BOSSでいうと、事業部であったりビジネスグループの中のトップという意味合いを持つこともあり、社長≠BOSSという理解の人もいるので、TPOをわきまえて表現することを心がけましょう。