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激変する時代に勝ち抜くために~生産性UP・自社力強化、デジタル活用~

2024.03.04

近年、日本・業界を騒がせている三大テーマ「人口減少・賃上げ・インフレ」。このような中で、エステをはじめとするサービス業界では経営が難しくなっていくと考えられます。
人口減少は労働人口の減少にも比例し、今後はますますの人材不足傾向になるでしょう。そして最低賃金の上昇は、止まることを知らず2030年半ばには1500円に達すると予測されています。さらに今後、インフレ率も右肩上がりに上昇すると予側されており、メニューの単価や物販の価格を上げざるを得ない現状になるでしょう。

激しく変化していく状況の中で勝ち残るためにはどのように考え直し、行動していけばよいのでしょうか。今後の時流予測や実際の事例なども紹介しています。

2024年に勝ち残るための戦略について知識を深め、考え、さらに行動につなげていただければ幸いです。

エステティック業界2023の出来事

・エステティックサロンの“倒産・閉店”数過去最多
・大手脱毛サロンの倒産、給与未払い問題・エステサロンで施術事故の件数が増加
・美容医療マーケットの拡大、競争の激化
・物価高騰・最低賃金の値上げ「2002年以降最高額」

このような変化が多く起こった中、今一度経営方針について考え直すことが大切です。物価の高騰や賃上げなどは、他の業界でも共通して起きている問題です。様々な側面にフォーカスを当てて、変化を味方につけましょう。

1.変化を追い風に!~新業態誕生とデジタルの発展~

ライフサイクルとそれぞれの特徴は以下です。

①導入期→知ってもらう期間 販促費がかかる

②成長期→値段を下げれば集客ができる

③成熟期→値段を下げるだけでは集客ができない

④衰退期→市場の変化が激しく、戦略が必須に

⑤安定期・安定期第二期→‘’今‘’新しい切り口が必要に!

現在のエステ業界の位置付けは安定期・安定期第二期です。業界全体として競合が溢れており新たな策がなければ生き残れないタイミングです。

「より専門性の高いサロン」や「脱・ヒト」がトレンドです。

フェイシャルの中でピンポイントの悩みに特化した毛穴専門▽シミケア専門店▽瘦身の中で部分痩せに特化した専門店▽目元に特化した目元専門店▽メンズ美容に特化したメンズアイブロウ専門店▽脱ヒト、セルフエステ

「~に特化した、○○専門店」といったような新業態が誕生しています。

オンラインの活用・デジタル化 

広告面だけでなく、業務の効率化の面でもデジタルを活用することが効果的です。組織においての認識統一にも大きく役立つと考えられます。これらを活用し、人の力以外での売上拡大を実現させましょう。

・YoutubeやInstagramを通じた物販売上の拡大

・過去客でも購入しやすい物販のオンライン販売

・オンラインカウンセリングの普及

・教育ツールやマニュアルのシステム化

・新規提案・継続フローの仕組化

・オンラインアンケート実施などの効率的な統計調査

2.業界変化に伴うこれからの予測

①競合の多角化

「エステだからこそできること」を考えることが大切になります。ダウンタイムの短さや、悩み改善だけでなく予防するという面で、即効性の高い美容医療と差別化をしていきましょう。また、8月や11月の観光シーズンの影響も考慮し、年間計画を練ることもポイントになります。

②出店のエリア戦略が二極化

・都市部型の傾向

競争がますます激化されることが予想されています。専門店の中でも更なる専門店化による差別化が求められます。

・郊外型の傾向

エステの対象人口が減少し、エステティック市場自体が縮小している傾向にあります。同じ専門店の中でも瘦身専門店+小顔専門店+脱毛専門店など入口を広げることで全体の売上UPを目指す対策が必要です。

強化するべき「自社力、採用力」

①自社力
1店舗の売上を伸ばすのか、または店舗数を増やして総売上を伸ばすのか。どちらが正解かはないですが、企業の目標や目的に合わせて方針を決め、自社力を上げていきましょう。

②採用力

これからは、労働人口の不足により人材定着がポイントになります。そのため、働き方や働き方の多様性を考慮した労働環境の改善が必要不可欠です。

整えるべきポイント
・出産・結婚を経ても復帰しやすい環境
→時短正社員やママさんサロンなど、労働時間の多様性を広げる
・ほかのサロンの給与条件をチェックし、募集要項や休暇日数を見直す
・店長などの管理職以外の昇進制度を作り、キャリアアップの多様化をはかる
→EX/プレイヤーでの昇進(リーダーやチーフ)など
・評価制度を見直す、更新する

3.生産性UPのための秘策2選 

現在、インフレや物価の上昇によりメニュー単価を上げることを検討しているサロンは多いかと思います。しかし、料金設定は顧客の定着や来店率に大きく関わります。以下に紹介する予算帯について注意して、効果的な価格の見直しにつなげましょう。

心理的許容価格

客予算は1,2,3,5の数字ごとに変動します。この価格帯はどの分野でも使うことができます。

決められた予算には心理的な許容価格が存在します。価格を見直す際にはこの価格帯を意識して、許容価格から外れないように設定をしましょう。

分単価を2倍にして生産性を2倍以上に!

売上を上げるために、単に価格を上げるのではなく1分ごとの単価を意識し、時間より効果で判断してもらえるようにしましょう。しかし、単に分単価を二倍にするのはいけません。メニューや内容によっての分単価基準が存在します。基準を意識しながら、価格を設定していきましょう。

分単価100円と200円の場合の売上を考えてみましょう。

1日8時間×週5日×4週間=160時間(月の勤務時間)

160時間×70%稼働(と仮定)=112時間(月の施術稼働時間)

     ↓

1時間当たりの施術売上

分単価100円→6000円

分単価200円→1万2000円

     ↓

目指せる月次売上上限

分単価100円→112時間×6000円=67.2万円

分単価200円→112時間×1万2000円=134.4万円

同じ営業日数、労働時間でも二倍以上の生産性に!

それにより、給与水準や待遇面も改善することが可能になるので、人材定着のためにも「単価確保」が重要になります。

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