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リーダーは「イエスマン」でいい。年商100億の社長が実践した「4条件」

2026.08.12
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リーダーは「イエスマン」でいい。年商100億の社長が実践した「4条件」
数多くの中堅中小企業の財務コンサルティングに携わってきた、船井総合研究所の石田武裕が「成功する経営者」の素質として挙げるのは「プラス発想」「勉強好き」「素直」と、「やりきる力」です。今回は200本以上の借り入れを50本に整理し年商100億円を達成したある会社のエピソードとともに、成功する経営者の素質について深掘りしていきます。

解説:船井総合研究所 石田武裕

INDEX

財務の限界から改善、「年商100億」へ成長した経営者

成功する経営者として思い浮かぶのは、介護など複数の事業を展開し、グループ売上100億円を突破したある経営者です。

5年ほど前、同社の経営者から寄せられた最初の相談内容は、「借り入れがなかなか難しくなっている」というものでした。

同社は、積極的な資金調達によって成長を続けてきました。特にコロナ禍でさまざまな制度融資が設けられた際には、成長資金を確保するチャンスだと捉え、制度を最大限に利用したといいます。
資金さえあれば事業を伸ばせるという確信のもと、借り入れ可能な金融機関から積極的に資金を調達した結果、それが成長の原動力となったことは間違いありません。

しかし一方で、財務の煩雑化が深刻な課題となっていました。M&Aによって次々と新しい会社がグループに加わったこともあり、借り入れの本数は200本以上にまで膨れ上がっていたのです。

【事例:煩雑化した財務の改善】

そこで、煩雑化した財務の限界を改善するため、グループファイナンス化を推進しました。最終的には、メイン銀行主導での「シンジケートローン」の組成などを数年がかりで進め、約200本あった借り入れを約50本まで減らしたのです。

シンジケートローンとは、資金調達ニーズに対し、複数の金融機関が協調して「シンジケート団」を組成し、一つの融資契約書に基づき同一条件で融資を行う資金調達手法。柔軟な借入条件・返済スケジュールの設定を行うことができ、契約締結後の事務管理はエージェントに一本化するため、借り手の負担が軽減されるなどのメリットがある。(出典:三井住友銀行

財務基盤を整え、コングロマリット化を進めたことで、同社は25年度に年商100億円を突破しています。

困難な財務状況を乗り越え、企業を大きく飛躍させた背景には、経営者自身の人間力がありました。ここからは、成功する経営者に共通する素質を詳しく紐解いていきます。

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▼ 記事の後半では、こちらについて紹介しています。

☑ 成功する経営者の4つの条件
☑ コンサルをフル活用する勉強好き
☑ チャンスが自然と集まる「3+1」の素質

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成功する経営者の4つの条件

成功する経営者の第一の条件は「素直さ」、第二の条件は「失敗を過度に恐れないこと」、そして第三の条件は「勉強好き」、第四の条件は「やりきる力があること」だといえます。

愚直と言ってもいいほど素直

この企業が数年がかりのプロジェクトを成功させた最大の要因は、トップである経営者の「素直さ」でした。

200本の借り入れを整頓するのは、一筋縄ではいきません。銀行に対し半期ごとに決算説明を行うなど、地道なステップを愚直に実行する必要がありました。
こうした地道な業務に対しても、その経営者は「できる限りやります」と応じてくださり、実際に行動されました。結果、数年がかりで財務改善を達成できたのです。

M&Aについても、仲介の担当者に「やりたいです」と素直に伝え、案件を紹介してもらえる関係を築いていました。実際に、これまでに3社ほどのM&Aを実行しているそうです。

素直な経営者は、基本的なスタンスが「イエス」に設定されています。仮に自分の考えと違っていたとしても、まずは一度相手からのアドバイスを聞き入れる素直さを持つことで、あらゆる機会を逃さず掴むことができるのです。

「騙されてもいい」失敗を恐れない姿勢

そして、失敗を恐れない姿勢も肝心です。

「コストをかけてでも実行し、リターンが得られればラッキー。多少なら騙されたっていい」

——このくらいのスタンスのほうが、成功する経営者に近づけるのではないでしょうか。
成長を続ける経営者は、器の大きさを持っています。失敗そのものを恐れるのではなく、むしろ「かけた時間やコストに対するリターンが少ないこと」を懸念しているのです。

コンサルをフル活用する勉強好き

そのため、成功する経営者は、リターンを最大化しようとします。お付き合いしていて痛感するのは、コンサルタントの知見をフルに生かそうとする姿勢です。

他社での成功事例をお伝えした際は、「自社に落とし込んだらどうなるのか?」など、わからないことを徹底的に質問していました。こうした勉強好きな姿勢があるからこそ、次々と新しい事業を立ち上げ、M&Aを敢行し、企業を成長させてこられたのでしょう。

徹底的にやりきる力

成功する経営者には、一度決めたことを最後までやり切る強さがあります。日々の業務において取捨選択はしているはずです。しかし、いったん「やる」と決めたら、そこに全力を注ぎます。現場が及び腰になっても、コストが膨らんでも、決してブレません。

例に挙げた経営者が実施した「シンジケートローン」は、組成に大きな手間とコストがかかるものでした。実際、今回のシンジケートローン組成にかかったコストは、銀行への手数料だけで8000万円以上に上ります。

しかし、途中で見積もりが膨らんでも、経営者は「もう私はやると決めたのだから、やります」と言い切ったのです。コストがかかることを理解した上で、資金面の課題さえ解消すれば、自社は絶対にうまくいくという確信があったのでしょう。

いろいろなことに興味を持ち、素直に動く経営者は、ともすれば多動的で中途半端になりがちです。しかし、大きな目標を成し遂げる社長は、最終的には一度決断したことを最後まで遂行する力があります。

トップ自身が「一度決めたことだから最後までやる」という姿勢を崩さなければ、社員は安心してついていくことができ、取引先や金融機関からも信頼を得ることができるのです。

チャンスが自然と集まる「3+1」の素質

船井総研では、成功する経営者の条件として、「プラス発想」「勉強好き」「素直」の3つを挙げています。

しかし、成功する経営者の共通項を深く追っていくと、もうひとつの要素が浮かびます。それは、「決めたら、やり切る力」です。

「プラス発想」「勉強好き」「素直」と、やりきる力。この3+1の素質が揃ったとき、経営者のもとに成功のチャンスが集まってくるのではないでしょうか。