成功する経営者が「しない」5つの行動
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2026.06.10
私は食品専門店の店舗開発や活性化のコンサルティング支援を行っています。今回は、これまでに出会った社長でシンプルに「すごい」と感じた方の特徴を紹介します。「挑戦」「育成」「即決即断」「隠し事なし」がキーワードです。
INDEX
執筆者:株式会社船井総合研究所 前田輝久
しない1.「経験豊富なベテラン」に頼らない
若手コンサルから吸収し、新規事業成功
ご紹介するのは東海地方で養豚場を経営する社長です。この養豚場は長年、豚を販売業者に卸していましたが、社長が丹精こめて育てた美味しい肉を消費者にダイレクトに届けたいという思いから、直売所を立ち上げました。独自のブランドを作ることに成功し、現在年商は20億円ほどの企業に成長しています。
画像提供:PIXTA
その社長がユニークなのは、経営コンサルタントを雇う際は若者を希望することです。
▼ 記事の後半では、こちらについて紹介しています。
☑ 【経営】成功する社長が高級車を買わない理由
☑ 【行動】「即断即決」で事業を加速させる鉄則
☑ 【組織】業績が伸びる企業は共通して「従業員を絶対に悪く言わない」
経験豊富なベテランではなく、あえて若い人にする。人件費の安い若手に、といった理由ではありません。自分にはない発想を持っている若いコンサルタントの意見を聞き、そこから吸収して新たなチャレンジをしていきたいと考えています。
社長は「新しいことに挑戦しなければ未来はない」との信念を持っており、「開拓をしていかないと次はない」と常々口にしています。
商品の直売所を立ち上げた際も、当初の売上見込み1億円に対して2億円を投資し、最先端の機械を購入して事業をスタートさせました。すぐに投資が回収できないのはわかっている状態で、若手コンサルタントに「この直売店を何とか軌道にのせてほしい」と立ち上げの手伝いを依頼したのです。「若手が提案することは基本的にぜんぶやろう。ダメでも次につなげればいい」と、まずは挑戦することを優先しました。
若手コンサルタントには「上の人は呼ばなくていい。君たちに任せるから」と伝え、当たり前のことではなく、若手ならではの斬新なアイデアや意見を求めました。
そこまで言われた若手コンサルタントは、先輩や上司に頼れないのでプレッシャーも感じましたが、同時に非常にやる気になりました。「絶対になんとかする」と一生懸命に考え、動き、社長の期待した「何とかしてほしい」を成し遂げたのです。投資は無事に回収し、事業はその後会社の成長を支える重要な役割を果たしていきます。
その社長はどんな逆境でも新たなチャレンジをし続ける方で、若手に完全に任せた際は当然不安や心配もあったことと思いますが、人前では常に笑顔を絶やさず決して苦しい表情は見せません。
社長に対してシンプルに「すごい」と感じました。
しない2.高級車は買わない
自分への出費はとことんシビア
同社は売上が上がっていっても、社長自身のためには使いません。
会社の業績がよくなると高級車や家を購入される経営者もいらっしゃいますが、社長は「そんなことをしていては5年後にダメになる」との信念を持っています。日本に数台しかない肉を切る専用のカッターを導入するなど、利益は常に事業に投資しています。そして、最先端機器の導入によって同社は生産性を向上させ、さらなる成長を続けています。
お金は常に新たな挑戦のために。
自身に対する消費に対しては非常にシビアですが、会社の今後のために必要と考えるものに関しての出費は一切惜しまない。その考えは徹底しています。
しない3.従業員を絶対に悪く言わない
失敗を責めず、挑戦を称える風土
業績を伸ばし続ける社長のもう一つの共通点は、社員や部下の失敗を決して悪く言わないことです。新しい挑戦には失敗がつきものですが、そこで社長が責めてしまうと、社員は萎縮して新しい提案をしなくなってしまいます。
ある成長企業の経営者は、会議で社員が大きな損失を出したプロジェクトの報告をした際も、感情的に怒ることは一切ありませんでした。それどころか、「ナイスチャレンジ!この失敗から何を学んだ?」と問いかけ、次の対策をその場で一緒に考えたのです。「失敗を悪く言うのは、挑戦の芽を摘むことと同じだ」という強い信念を持たれています。このように、社長が絶対に悪く言わない安心感があるからこそ、社員は主体的に動き、会社全体の成長スピードが加速していくのです。
しない4.即行動(即断即決)
「やろうと思います」が、その場で「やります」に

できる経営者は「自分が納得したらその場で決める、寝かさない」が鉄則です。
私が携わっている飲食店へのプロジェクトで、こんな出来事がありました。社長に対して、売上を伸ばすために新たな業態を立ち上げることを検討していると報告しました。すると社長は「では、担当者を呼んできます」と言って、その場にシェフを呼んできたのです。突然の呼び出しにシェフは困惑していましたが、社長は今後の方針を彼に語り、プロジェクトメンバーとして加わるようにと伝えていました。
私からの「やろうと思います」という提案が、即、社長からの「やります」に変わったのです。成功する社長は即断即決の次元が違います。自身が納得すると、中身はまだ正式に決まっていなくても社員の誰に担当させるかをすぐに決めるなど、すぐに行動に移します。
その会社の売上は現在30億円くらいですが、社長からは「100億の道は見えている。その先の200億の提案をしてほしい」と伝えられています。「私の頭には案があるから、それを具体化する方法を教えてほしい」とのことで、常に未来を見据えて動いています。
しない5.隠し事は一切しない
成功事例もオープンに共有する器

業績が伸びている会社の社長に共通しているのが、基本的に隠し事をしない点です。
ある大手フルーツパーラーの経営者に講演を依頼した際のことです。打ち合わせに伺った際、社長から「自分のやってきた事、わかる事は責任の持てる範囲ですべて教えます」と伝えられました。真似をしてもらい業界がよくなってほしいとの思いなのか、自分たちのしてきたことは包み隠さずオープンにしています。「ノウハウを隠しても、自社の成長は止まる。オープンにして競い合うからこそ、自社もさらに進化できる」という圧倒的な自信と器の大きさを感じました。
成功する社長は、情報を独占せず、他の成功事例を参考にするのも上手です。周囲を巻き込んで共に勝つ仕組みを作るのが非常に長けています。逆に情報を出したがらない社長は、長い目で見ると業績が伸びないことが多いと感じます。

