【社長のリアル】データが語る「交際費」の真実。高収益企業のトップは誰に時間とお金を使っているのか?
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2026.08.14
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- 中小企業の経営者にとって、「交際費」は永遠のテーマの一つです。「交際費は潤滑油だ」「いや、単なる浪費だ」——経営者の間でも意見が分かれるこの経費ですが、果たして本当に業績と相関関係があるのでしょうか。
社長onlineが独自に行ったアンケート調査(中小企業の経営者206名の回答、年商の中央値は3億円~10億円)から、現代の経営者の交際費事情と、業績との意外な関係が浮き彫りになりました。
結論から言えば、儲かっている会社ほど、夜の街で豪快にお金を使っているというのは、もはや過去の幻想です。データが示すのは、急成長企業や高収益企業のトップが実践している「冷静で戦略的な交際費のコントロール」でした。
INDEX
本記事では、アンケート結果の分析から見えてきたリアルな事実と、明日から自社の経費の使い方を見直すための具体的なアクションプランを解説します。
浮き彫りになった事実:成長企業ほど交際費は「堅実」
業績が右肩上がりの企業の経営者は、接待や会食にも多くのお金を使っているイメージを持たれがちです。しかし、実際のデータは全く逆の傾向を示しています。
前年対比で150%以上の売上成長を遂げている企業のトップのうち、実に75.0%が1ヶ月の交際費を5万円未満に抑えています。

また、同成長率(150%以上)の企業の残り25.0%も、交際費は5万円以上10万円未満の範囲に収まっており、月に10万円以上を交際費に投じているトップは一人もいませんでした。
一方、前年対比110%以上120%未満という堅実な成長を遂げている企業を見ても「26.7%が5万円未満」、26.7%が5万円以上10万円未満となっており、過半数が10万円未満で運用しています。
この結果から、急成長を牽引する経営者ほど、無駄な飲み会や見栄のための出費を削り、本業の設備投資、人材採用、DX推進などに資金を回している実態が推測されます。稼いだら飲むのではなく、「稼ぐために無駄を省く」のが令和の成長企業の基本スタンスと言えるでしょう。
経営者の学び:利益率の高い企業は「未来の種まき」に投資する
では、その交際費を使う相手は誰なのでしょうか?調査データから、経営の質との明確な違いがさらに浮き彫りになります。特筆すべきは、高い営業利益率を誇る企業のアグレッシブな姿勢です。
営業利益率が40%以上の高収益企業では、既存の取引先・顧客に交際費を使う割合が83.3%と非常に高いだけでなく、新規見込み客に対しても66.7%が交際費を投じています。さらに、異業種の経営者との交流にも66.7%が費用を割いています。
ここからの最大の学びは、「高収益企業のトップは、守り(既存顧客の維持)と攻め(新規開拓・異業種からのインスピレーション)のバランスを極めて戦略的に取っている」ということです。自社のリソースをどこに投下すれば最高のリターン(ROI)が得られるかを常に計算しています。
▼ 記事の後半では、こちらについて紹介しています。
☑ 注意すべき異業種交流の罠
☑ 今後どうすべきか:惰性を断ち切り、「戦略的投資」へシフトする
☑ 3つの具体的なアクションプラン(月額上限設定、ポートフォリオ見直し、マイナス交流からの撤退)
注意すべき異業種交流の罠
一方で、非常に興味深いデータがあります。営業利益率がマイナスの企業でも、異業種の経営者との交流に65.4%が交際費を使っているのです。しかし、マイナス企業の新規見込み客への投資はわずか19.2%にとどまっています。
これは何を意味するのでしょうか。厳しい言い方をすれば、業績が振るわない経営者ほど、目の前の新規開拓から目を背け、目的の不明瞭な異業種交流会や、経営者仲間との飲み会に逃避してしまっている可能性が示唆されています。
同じ異業種交流でも、高収益企業が新規事業のタネ探しを目的としているのに対し、赤字企業は単なる気晴らしになっているリスクがあるのです。
今後どうすべきか:惰性を断ち切り、「戦略的投資」へシフトする
これらのリアルなデータから、中堅・中小企業の経営者が今後取るべき具体的なアクションは以下の3点に集約されます。
【具体的な実践手順】
- ① 月額上限と費用対効果の再定義
交際費の多寡が業績に直結するわけではありませんが、青天井は絶対に避けるべきです。急成長企業の多くが実践しているように、まずは月額5万円〜10万円という一つの基準枠を設定することから始めましょう。そして、その限られた枠内で「この1回の会食は、自社にどういったリターンをもたらすか?」というシビアな投資目線を持つことが、経営の筋肉質化につながります。
- ② 交際相手のポートフォリオ見直し
手帳を見返してみてください。付き合いの長い同業他社やいつものメンバーとの飲み会がルーティン化していませんか?利益率40%以上の企業が実践しているように、意識的にポートフォリオを組み替える必要があります。既存顧客へのフォローを怠らずに、意図的に新規見込み客との接点作りや、自社にイノベーションをもたらす最先端の異業種トップへ交際費を振り向けてください。
- ③ マイナスの交流からの勇気ある撤退
もしあなたの会社が今、成長の踊り場にいたり、利益率に課題を抱えているのであれば、目的のない集まりへの参加を一切断ち切る勇気が必要です。業績悪化時のストレス発散のために交際費を使う暇があるなら、その費用を若手社員への還元や、自社のマーケティング施策に回すほうが、間違いなく未来の売上につながります。
交際費は、使い方次第で浪費にも最高の投資にもなります。自社の財務データと手帳の予定を今一度見比べ、経営者自身の時間の使い方をアップグレードしてみてはいかがでしょうか。
