疲労半分・集中2倍!仕事はかどるiPad神設定
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2026.08.13
執筆:船井総合研究所 社長online編集部 山内淳史
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パソコンの代わりにiPadを使う方が増えています。複雑なパワーポイントやエクセルのような資料作成などが不要な状況であれば、iPad1台で仕事をするという方も多いようです。本記事では、iPadをデスクワークで活用されている方に向け、ちょっとした設定で疲労感を減らし、生産性を高めるテクニックをいくつかご紹介します。
iPadは操作がシンプルなぶん、細かい設定を隅から隅まで見る機会はあまりないのではないでしょうか。しかし、隠れた設定をカスタマイズすることで、次のようなことができます。
※情報は2026年夏時点のもので、iPadOSのバージョン26.5に準拠したものになります。
仕事用のiPadなら「キーボード」の併用がおすすめ
大前提として、iPadを仕事で使用されるなら、キーボードはセットでお使いください(iPad miniは除く)。
画面上に表示されるソフトウェアキーボードよりも入力が容易になるうえ、キーボードが画面を覆わないため、より効率よく入力できます。
純正品として「Magic Keyboard」があります。Smart Connectorによる充電やペアリングが不要で、特別なこだわりや目当てのキーボードがなければまずはこちらをおすすめします。
ただし、このキーボードは4万〜5万円と高価です。Bluetoothの接続設定なしで使える互換品が2〜3万円で売られており、こちらでも十分に代替できます。
Bluetooth接続を前提としたキーボードは、接続設定や充電などの手間が増えるため、効率の観点からはおすすめしません。
iPad miniの場合は画面が小さいため、キーボードをつなげて活用するよりも、現場に持ち運んだり、移動中の読書・動画・ゲームを楽しんだりする用途に向いています。
2タイプの画面分割を使い分ける
キーボードを揃えて入力環境を整えたら、次はiPadならではの広い画面を最大限に活用していきましょう。
まず知っておきたい使い方は、iPadの広い画面を活かして、「2つのアプリを左右に並べる」という方法です。iPadの画面分割には2タイプあります。
- 「Split View」…画面上に2つのアプリを並べる
- 「Slide Over」…1つのアプリを全画面表示しつつ、もう1つのアプリを必要な時だけ呼び出す
「Slide Over」ではスワイプで小さいほうのアプリを出し入れできます。AIアプリのほか、電卓やLINEなど、ちょっとした際に使うアプリで特に有用です。
いずれの方法でも、1画面上に2つのアプリを表示できます。「Split View」は常時両画面を見る用途に、「Slide Over」は必要なときだけ呼び出す使い方を徹底してください。
【設定方法】
- iPadの「設定」アプリを開きます。
- 左側のメニューから「マルチタスクとジェスチャー」をタップします。
- 右側の画面で「ウインドウ表示アプリ」をタップします。
- 最初に表示させたい1つ目のアプリを開きます。
- 画面下部から上へ軽くスワイプしてDock(よく使うアプリが並んでいるバー)を表示させます。
- Dockの中にある2つ目のアプリのアイコンを長押ししたまま、画面の右端(または左端)に向かってドラッグ&ドロップします。
↑右端の三角形マークの上に置くことでSlide Overモード、それ以外の場所に置くことでSplit Viewモードになります。
iPadの画面分割機能はiPadOS 26.0で一時期かなり不便になりましたが、2025年末に配信された「iPadOS 26.2」以降、大幅に改善されました。ぜひ一度使っていただきたいと思います。
経営者のための活用シーン「AIを常に横に」
最も活用していただきたいのは、「AIアプリを常に隣に置いておく」という使い方です。
作業中の画面の横から、いつでもGeminiやChatGPTなどのAIアプリを呼び出せるようにしておき、何かあればすぐに相談できる状態に整えておくと非常に便利です。
例えば、メール作成、部下の資料確認、セミナー動画視聴などを行いながら、AIに「このテキストをまとめて」「こういった意見についてどう思う?」などと質問するやり方があります。
都度アプリを切り替えているという方に、一度試していただきたい使い方です。
移動中の作業、車酔いを軽減する「車両モーションキュー」
社長にとってタクシー等での移動は仕事を進める上で貴重な時間ですが、体質によっては乗り物酔いをする方も多いのではないでしょうか。
酔いやすい体質の方に一度試していただきたいのが、iPadの「車両モーションキュー」です。
【設定方法】
- iPadの「設定」アプリを開きます。
- 左側のメニューから「アクセシビリティ」をタップします。
- 右側の画面で「動作」をタップします。
- 「車両モーションキュー」をオンにします。
※画面の端に、小さなドットが表示されるようになれば設定完了です。
乗り物酔いは、目や耳(三半規管)、体などから脳に送られてくる動作の情報が一致せず、脳が混乱することで起きると言われています。
車両モーションキューでは、画面両端のドットが乗り物の動きに合わせて上下左右に動きます。これにより、脳の視覚と三半規管のズレを調整し、車酔いを軽減してくれます。
なお、MacBookやiPhoneにも同様の機能が搭載されています。
脳と目の疲労軽減に役立つ「カラーフィルター」
長時間の作業で蓄積される脳や目の「疲れ」への対策も重要です。
アプリのアイコンの挙動は、人間の注意を強制的に引くようにデザインされています。つい余計なアプリを開いてしまったり、見る気のない動画をダラダラと見てしまったりするのは、意思の問題ではなく、アプリがそのように設計されているためです。
鮮やかで情報量の多い画面は、何より目が疲れます。また、ドーパミンの過剰分泌を招き、脳の疲労へと繋がっていきます。
そこで、「電源ボタンを3回押すだけで画面を白黒にする」ショートカットを設定します。
【設定方法】
- iPadの「設定」アプリを開きます。
- 左側のメニューから「アクセシビリティ」をタップします。
- 右側の画面を最下部までスクロールし、「ショートカット」をタップします。
- 機能のリストが表示されるので、「カラーフィルタ」をタップしてチェックマーク(✓)を付けます。
カラーフィルタを選択すると電源ボタンを3度押しするだけで白黒モードと通常モードを切り替え出来ます。
しっかりと集中して作業したい方や、目が疲れやすい、ついつい暇な時間にSNSやゲームを開いてしまう、といった方にぜひお試しいただきたい設定です。画面から色彩が消えるだけでエンタメ感が一掃され、脳への余計な視覚刺激をシャットアウトして疲れを減らしてくれます。
なお、カラーフィルターや先述の車両モーションキューの設定は、「スクリーンショット」やZOOM等での画面共有には反映されません。
バックグラウンドサウンドで集中の「ゾーン」に入る
「作業用BGM」として、環境音をYouTubeなどで流しながら仕事をしている方は多いのではないでしょうか。
ただ、なかなかピンと来るBGMに出会えない、探すのが手間、急に大音量の広告に遮られて逆に気が散る、通信が途切れると音楽も途切れるなど、細かなストレスを感じている方も多いはずです。
あまり知られていませんが、iPadには、環境音をオフラインで流す機能が隠されています。
【設定方法】
- iPadの「設定」アプリを開きます。
- 左側のメニューから「アクセシビリティ」をタップします。
- 右側の画面「聴覚サポート」の欄にある「オーディオとビジュアル」をタップします。
- 「バックグラウンドサウンド」をオンにします。その下にある「サウンド」から、16個の音を選べます。
16種類の環境音を聞けます。「雨の音」や「小川のせせらぎ」のほか、「ノイズ」(ビデオテープを流し切った後のような「サーッ」という音)を出すこともできます。
雑音が気になる場所でも、いつでも集中ゾーンに入れます。仕事中だけでなく、寝る前や読書中にも役立ちそうです。
AirPods Proなどのノイズキャンセリングイヤホンとの併用がおすすめです。
気に入った機能はコントロールセンターからすぐ呼び出す
なお、「車両モーションキュー」「カラーフィルター」「バックグラウンドサウンド」は、iPadの右上からスワイプすると出現する「コントロールセンター」にボタンを配置すれば、すぐにオンにすることができます。
【設定方法】
- iPadの画面右上から下に向かってスワイプし、「コントロールセンター」を表示させます。
- 左側にある「+」ボタンをタップします。
- 下のほうに表示される「コントロールを追加」をタップします。
- 配置したい機能を選びます。
昼も「ナイトシフト」で目の疲れを減らす
パソコンなどのディスプレイを見ていると目や頭が痛くなる方に使っていただきたいのが「ナイトシフト」です。
画面を目にやさしい暖色系の色域に設定することで、目に優しい色合いのディスプレイにします。特に夜はこのモードにしておくことで眠りにつきやすくなるといいます。
個人差こそありますが、暖色系の画面は目の負担感が少なく、疲れにくくなります。特にPDFや電子書籍など白っぽい画面を見ることが多い場合におすすめです。
初期設定では一定時間、もしくは日の入りから日の出までの限られた時間のみ利用可能になっていますが、時間を指定することで実質24時間、目が疲れにくい状態で使用できます。
【設定方法】
- iPadの「設定」アプリを開きます。
- 左側のメニューから「画面表示と明るさ」をタップします。
- 下の方にある「Night Shift」をタップします。
- 「時間設定」をオンにします。
- 時間が「日の入から日の出まで」になっている場合はタップし、「カスタムスケジュール」をタップします。
- オンにする時間の1分前にオフにするようにします。例えば深夜3時にオンにする、深夜2時59分にオフにするという具合です。
- ひとつ前の画面に戻り「色温度」で好みの色合いに調整します。
これでほぼ終日、目に優しいモードで利用できます。
「ショートカット」で作る「会議モード」
続いては「ショートカット」を活用した、会議効率化テクニックです。
「ショートカット」アプリは便利である反面、設定が難しそうだと敬遠されがちですが、一度設定するだけで複数の動作を一瞬で完了させられるのです。
例えば会議前に、「通知をオフにする」「録音を開始する」「メモアプリを開く」といった準備があるとします。さらに、遅くとも1時間後には会議を終わらせたい場合、次のように設定しておけばワンタッチで準備が完了します。
【設定方法】
- iPad標準の「ショートカット」アプリを開く
- 右上の「+」ボタンから新規ショートカットを作成する
- 画面右側のアクションから以下のアクションを順番に追加します。
- 「集中モードを設定」を追加し、「おやすみモード」を「オフ時までオン」にします。これで通知が遮断されます。
- 「タイマーを開始」を追加し、時間を「45分」に設定します。アラームが鳴ったら「そろそろ終わろうか」と切り出しやすくなり、ダラダラと会議が続くのを避けられます。
- 「録音を作成」を追加します。録音のデータ名をどうするか聞かれるので、お好みで設定します。(現在の日付にするのが最も手間がかからずおすすめです)
- 「メモを作成」を追加します。メモの名称や保存先フォルダをお好みで設定します。
ショートカットをホーム画面に追加したり、ウィジェット上に表示することも可能なため、一度設定しておけば、常にワンタッチで作業を始められます。もし、最初から入っているメモ以外のアプリを愛用されている場合は、最後のアクションを「Appを開く」から個別アプリが立ち上がるように変更してください。
また、このほかにもショートカットには無限の可能性があるため、ぜひいろいろな作業効率化を編み出していただきたいと思います。
ハンコ・サインをiPadで完結させる
最後に、経営者の多くが未だに時間を奪われがちな「ハンコ」にまつわる課題を解決します。
ペーパーレス化が進んだとはいえ、「手書きのサインが必要」「ハンコを押すためだけに出社する」という場面はなくなりません。しかしiPadでこの問題を解決できる場合があります。
手書きのサインが求められた場合
PDFで届いた書類へのサインは、数回のタップで完了します。
iPadのメールアプリからPDFをダウンロードし、「ファイル」アプリの「ダウンロード」フォルダから開きます。ここで「マークアップ」機能を使えば、Apple Pencilや指で直接サインを書き込むことが可能です。
捺印を求められた場合
個人の印鑑や、丸印・角印などの捺印も、iPad上で処理できます。
【STEP① 印影データを用意】
事前に印影データを用意することが最初のステップです。
画像編集ソフト(Canvaなど)で作成する、白い紙に押した印影をスキャンする、あるいは印鑑専門店に電子印鑑の作成を依頼します。作成した印影データはiPad本体に保存しておきます。
【STEP② PDF編集ツールから押印】
次に、Adobe Acrobat ReaderなどのPDF編集ツール、またはDropboxなどのクラウドサービスにPDFをアップロードします。
画面上から印影画像を書類に追加すれば、押印は完了です。
あとはデータを保存し、メールに添付して返信するだけです。
今回は、多忙な経営者の方に向けて、iPadでの作業効率を上げ、心身の疲労を軽減するためのカスタマイズ術を解説しました。
今回ご紹介したように少し設定の奥深くをカスタマイズするだけで、iPadはもっと頼れる「右腕」に進化します。
なお、これらのほとんどの機能はiPhoneでも利用できます。
参考文献:Apple サポートページ
