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年商20億の壁を越え100億企業になる社長の思考法

2026.07.10
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年商20億の壁を越え100億企業になる社長の思考法
会社を年商100億円へと飛躍させるには、優れたビジネスモデル以上に、10年後のビジョンを描き、自ら先陣を切って戦うという経営者の姿勢が不可欠です。数多くの100億企業を見てきた、100億企業化ロードマップ推進部シニアコンサルタントの野口海渡が詳しく解説します。

解説:船井総合研究所 野口海渡

INDEX

「社長の構想以上に、会社は大きくならない」
これは、数多くの100億企業を見てきた中で、私が確信を持って言える一言です。

優れたビジネスモデルがあり、優秀な社員にも恵まれ、市場の追い風もある。それでも、成長が止まる会社は存在します。その原因のほとんどは、社長自身の「構想の天井」にあるのです。

逆に言えば、社長が本気で100億円を描き、そこに向かって行動し続ける限り、会社はその構想に向かって動き出します。

本記事では、年商20億円前後で成長が止まってしまう構造的な理由と、その壁を越えて100億企業を実現した経営者たちの共通点を、具体的なエピソードとともに解説します。

20億円で「満足しない」


100億企業は、国内企業約150万社の上位1%です。

帝国データバンクの調査によると、2023年度決算時点での100億企業は1万5159社。今後3年以内に到達可能な「ネクスト100億」企業は2398社とされています。裏を返せば、99%の企業は100億円に届かないまま終わるということです。

その分岐点として、私が最も注目しているのが「年商20億円の壁」です。

20億〜30億円規模に達した会社は、地域の中では一番手格の存在になります。経営者個人の生活は安定し、親や同級生からは「出世頭」と称えられるようになります。社員数も100名を超え、組織として一定の形が整ってきます。


ここで、多くの社長の心に「守り」が芽生えます。

この段階で訪れる変化は、単なる気の緩みではありません。構造的な問題です。

【20億円の壁となる3つの構造的要因】
  • 現場が遠くなる:社員数が増えるにつれ、社長が直接把握できる範囲が狭まっていく
  • 守りたい気持ちが、攻める気持ちに勝ってしまう:ここまで築いてきたものを失うリスクが、新しい挑戦の魅力より大きく感じられるようになる
  • 成功体験が、次への一歩を重くする:「ここまで来たのだから」という達成感が、さらなる成長への原動力を静かに奪っていく

この3つが重なったとき、社長の意識は自然と「維持」へと向かいます。その結果、新しい挑戦より目の前の安定を優先するようになり、会社の成長はピタリと止まる――これが「20億の壁」の正体です。

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▼ 記事の後半では、こちらについて紹介しています。

☑ なぜあの会社は年商100億を志したのか
☑ 100億を超えた社長の行動とは?
☑ 「〇〇」で未来設計するから100億を達成する

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100億を志す社長の想い

実際に100億円の壁を突破しようとする経営者たちは、どのような使命感を胸に抱いているのでしょうか。具体的なエピソードをいくつかご紹介します。

社員が胸を張れる産廃会社を作りたい


【事例】産業廃棄物処理業のケース

先日、経営相談にいらっしゃった、ある産業廃棄物処理業の社長は、当初「66歳までに50億円規模」という目標を掲げていましたが、のちに「100億円を目指す」というさらに高い目標へと方針を転換しました。
その原動力は「産廃業者という肩書きから脱却し、社員やその家族が胸を張れる『環境創造企業』にしたい」という想いでした。

心無い「しょせん」呼ばわりが原動力に


【事例】ビルメンテナンス業のケース

ビルメンテナンス業の社長ともお話したことがあります。その方は、現場のスタッフが「しょせん掃除屋」と世間から下に見られてしまうことに悔しさを抱えていらっしゃいました。
社長はそうした周囲の評価を覆し、ビルメンテナンスを単なる掃除屋ではなく「社員が誇れる仕事にしていきたい」と決めたと言います。
現在は資源循環などの新規事業を立ち上げて、100億企業を目指している真っ最中です。

100億を超えた社長の行動

逆張り海外戦略×トップ営業で営業利益率14倍に


【ケーススタディ】農機具メーカーの海外戦略

また、ある農機具メーカーの社長は、海外へと次々トップセールスを仕掛けました。
その社長は、あえて進出のハードルが高い欧米に狙いを定めました。通常、海外進出といえば人件費の安い発展途上国を想像しがちですが、「途上国は人が安いからこそ、高価な機械は売れない。むしろ皆が怖がって誰も行きたがらない先進国にこそ市場の余裕があるはず」と判断。高単価な設備投資への資金力がある、先進国の大規模農業を狙ったのです。
社長はこの戦略を誰かに任せるのではなく、自ら単身でアメリカやヨーロッパへ行き、新規開拓を行いました。1年のうち3ヵ月は海外を飛び回っていたそうです。
結果、売上を100億円超へと伸ばし、営業利益率を0.7%から10%へと向上させています。

社長が背中を見せつづけているか

ここまでのエピソードから、100億企業を志す社長や100億を達成する社長に共通して見えてくるのは、トップ自らが「こうなりたい」という未来に向き合い、ここぞという場所で矢面に立ち、戦い抜く姿勢です。

売上30億円、従業員数100から150名規模の組織では、幹部人材が成熟しているケースは稀です。会社を100億円まで伸ばすには、社長が率先垂範し、組織を牽引することが求められます。

その際、社長自身の心に明確なビジョンがあれば、迷いなく行動ができるのです。責任を取ろうとする姿勢、誰よりも動く姿を通じて、「この人には思考も行動も、到底及ばない」と社員に思わせることができるのは、社長だけなのです。

100億へのロードマップ――バックキャストで未来を設計する


どれほど熱量や背中を見せても、目指すべき地図がなければ、いずれ組織の成長に限界が訪れます。そこで重要になるのが、組織全体を導くロードマップです。

100億企業を作り上げてきた経営者を振り返ると、社長自身が描いたビジョンに基づいたロードマップを構築しています。

ロードマップでは、現状の延長線上ではなく、「10年後にどうありたいか」という理想の姿から逆算する「バックキャスト思考」を取り入れます。今日時点からの延長線ではなく、経営者の10年後のビジョンから、6年後、3年後、1年後…と、事業や人材、財務などの戦略を落とし込んでいくのです。


このロードマップをもとに、社員全員が会社の未来や社長の志に対し理解・共感することで、強い組織が作られていきます。

「社長が構想している規模以上に、会社は大きくならない」。だからこそ、経営者は常にビジョンを描き続け、背中を見せ続ける責任があります。
まずは自社の10年後のビジョンを言語化・ロードマップ化し、バックキャストで未来を作っていくことを実践してみてください。

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