紹介が途切れない社長がやっていることを『人脈営業の教科書』に学ぶ
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2026.09.21
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- 創業以来、広告費ほぼゼロで年商130億円へと急成長を遂げ、投資用不動産やメディア事業などを多角的に展開するTPホールディングス代表の関野大介氏。『人脈営業の教科書』の著者でもある同氏の強みは、人脈と信用を資産化する独自の「Facebook営業術」です。本記事では、経営者自身のトップ営業はもちろん、自社の営業強化にも活かせる顧客獲得の方法を関野氏に教えてもらいました。
解説:『人脈営業の教科書』著者・TPホールディングス 関野大介社長
執筆:社長online編集部 平田賢司
INDEX
「5番目と6番目の集客チャネル」が顧客獲得の秘訣

かつての「人脈営業」といえば、飲み会や足で稼ぐスタイルが主流でした。しかし、関野氏が実践しているのは、そうした旧来のやり方とは異なる「令和式」の人脈営業です。
一般的に、企業が依存している顧客獲得チャネルは主に以下の4つです。
- 営業マンによる直接販売
- 販売店や営業代行会社との連携
- 広告出稿(CPA/CPOによる顧客獲得)
- 既存顧客や知人からの「紹介」
この中で最も成約率が高いのは「紹介」ですが、同時に最もハードルが高いチャネルでもあります。
そこで関野氏が活用し、実際に大きな成果を上げ続けているのが、5番目の「SNS」と6番目の「コミュニティ」です。
確かに「SNSをやっている」「交流会に参加している」という経営者は多いかもしれません。しかし、その多くは単発の活動にとどまり、独立遊軍のようにバラバラに動き成果につながらないケースが少なくありません。
そこで重要なのは、SNSとコミュニティを独立した施策ではなく、1つの「コミュニケーション設計」として連動させることです。無理に「紹介してください」と頼むのではなく、日常的な接触を通じて相手との信用を深め、相手から自然と声がかかる「反響」を生み出す仕組みを作る。これこそが、紹介のハードルを超えて顧客を獲得する「人脈営業」の秘訣だと関野氏は語ります。
なぜFacebookが最強なのか?

では、5番目のチャネルである「SNS」は何を活用するべきでしょうか。
TikTokやInstagram、X(旧Twitter)など数あるSNSの中で、関野氏がコミュニケーション設計の中核として最重要視するのがFacebookです。なぜ若年層向けや情報拡散に強い他のSNSではなく今もFacebookなのか。その理由は、単なる発信ツールではなく「関係値を積み上げるCRM(顧客関係管理ツール)」として機能する点にあります。
名刺交換の「忘却」を防ぐ個人CRM
多くのビジネスパーソンは、交流会や会食で出会った人の記憶を時間の経過とともに忘れてしまいます。社内の顧客情報はツールで管理していても、個人が外で築いた人脈はCRMに記録されず、属人化したまま消えてしまうのが一般的です。関野氏は、この「人脈の忘却」こそが最大の機会損失だと言います。
この課題を解決するのがFacebookです。出会った相手とFacebookでつながり、定型の挨拶(出会った場所・日時/相手の印象/次の接点)を添えて友達申請を送る。これだけでメッセンジャーに「いつ・どこで出会ったか」の履歴が半永久的に残り、1分もかからずに個人レベルのCRMが完成します。
「共通の友人」がもたらす圧倒的な信用
さらに、Facebookを選ぶ最大の理由は「実名性の高さ」と「共通の友人の可視化」にあります。
XやInstagramではフォロワー数が多くても、相手のリアルな人脈までは見えません。一方、Facebookでは「共通の友人が何人いるか」が一目瞭然であり、これが初対面の商談で圧倒的な威力を発揮します。
例えば商談の冒頭で、
「たまたまFacebookを拝見したのですが、共通の知人が400人以上います」と一言添える。自分の知人や取引先とすでにつながっていると分かった瞬間、相手はおざなりな対応ができなくなり、話を聞く姿勢が一気に深まるのだといいます。
相手に対する心理的な安心感と信頼が商談のスタート時点で生まれるため、結果として成約率(CVR)の大幅な向上につながります。Facebookの「共通の友人」とは、いわば可視化された信用そのもの。この信用の蓄積こそが、他のSNSにはないFacebook独自の強みなのです。
▼ 記事の後半では、こちらについて紹介しています。
☑ 顧客獲得コストを劇的に下げる「3つのステップ」
☑ 人脈営業で大切なマインドセットとは?
☑ 今すぐできる第一歩は「FacebookのCRM化」から
顧客獲得コストを劇的に下げる「3つのステップ」
SNS(5番目)とコミュニティ(6番目)を連携させる「コミュニケーション設計」は、具体的に以下の3ステップで構成されます。
- ステップ1:オフラインで強い第一印象を刻む

最初のステップは、経営者交流会や会食などのオフラインの場です。多くの経営者が陥りがちな過ちは、その場で無理に取引先を探そうと相手を品定めしてしまうことです。しかし、移動や時間を費やすオフラインはタイムパフォーマンスの観点では非効率な面もあります。だからこそ関野氏は「オフラインの目的は商談ではなく、相手に印象を刻み込むことが大切」
と言います。直接会うことで与えられる第一印象のインパクトは、オンラインの比ではありません。だからこそ、その貴重な機会には「何か面白そうなことをやりそうな人だ」と記憶に残すことだけに集中し、その場ですぐにFacebookの友達申請を送る。商談はその後のステップに任せ、まずは強いフックを作ることだけに特化するのがポイントです。 - ステップ2:Facebookを個人CRMとしてオンラインのつながりを維持する

ステップ1で印象を刻んだ後、FacebookがCRM(顧客関係管理)として機能し始めます。メッセンジャーでの定型挨拶を皮切りに、オンライン上でのつながりを保持します。さらに関野氏は、出会った人同士をメッセンジャーグループなどでつなぐ仕組みを設けています。自分と相手だけでなく、参加者同士のネットワークを広げることで、グループ全体の「共通の友人」の数が加速度的に増え、信用がより一層強固になっていきます。 - ステップ3:SNSでのリアクションでオンライン接触を増やす

3つ目のステップは、大量リーチが可能なSNSでのリアクションです。Facebookでつながった相手がX等で活動していれば、投稿直後に「いいね」やコメントを残します。投稿直後のリアクションは相手の視界に入りやすく、「いつも反応してくれる」という印象が自然と蓄積されます。オンラインでの接触の総量を増やすことで、実際に会った回数が少なくても、親密な信頼関係が自然と醸成されるのです。
サイクルを回した先にある「1か月57件の商談」の成果
このステップ1〜3のサイクルを回した上で再びオフラインで再会すると、初対面とは比較にならないほど会話が弾み、自然な流れで商談ができるといいます。無理な営業をせずとも成約率(CVR)は大幅に高まり、顧客獲得単価(CPO)も極限まで下がります。
これらの取り組みにより、関野氏は1か月で57件の商談につなげたといいます。
通常であれば営業代行や広告に多額のコストがかかるアポイントを、完全に無償・反響のみで獲得する。これこそが、コミュニケーション設計の最大の成果なのです。
人脈営業で大切なマインドセットとは?
このコミュニケーション設計を成果につなげる上で、関野氏が大切にしているマインドセットがあります。それが「誰にも過剰に迎合しない」というスタンスです。これは単なる姿勢の話ではなく、時間効率(タイムパフォーマンス)を極限まで高めるマーケティング思考に基づいています。
営業や交流の場では、つい「出会った10人中9人には良く思われたい」と八方美人になる人が少なくありません。しかし、当たり障りのない対応で薄い関係の商談を重ねるのはお互いに非効率だと関野氏は指摘します。
全員に好かれようとせず、最初から自社のスタンスや強みを明確に示す。万人に合わせるのをやめ、共感して残った「真に相性の良い相手」とだけ深い関係を築くことで、無駄な商談が削ぎ落とされ、成約率も時間効率も劇的に向上するといいます。
この考え方は、立場や肩書に左右されない付き合い方にも通じます。相手が大企業の人物であっても必要以上にすり寄らず、対等に向き合う。過度な遠慮に時間を使うくらいなら、縁のあった相手とフラットに交流を深める方が、結果として実のあるビジネスにつながりやすいのです。
万人に迎合せず、真につながるべき相手と深くつながる。このマインドセットが無駄をなくし、営業効率を最大化させます。
今すぐできる第一歩は「FacebookのCRM化」から

人脈営業を実践するための第一歩は、Facebookのアカウントを持っていなければ今すぐ作成することです。
すでにある場合は、今日からそれを単なる交流ツールではなく「個人レベルのCRM(顧客関係管理ツール)」として使う意識に切り替えることです。
これから交流会や会食で「この人は面白そうだ」「何かビジネスを起こしそうだ」と直感した相手に出会ったら、名刺交換だけで終わらせず、その場で定型文を添えてFacebookの友達申請を送る。
この1分でできる習慣を積み重ねるだけで「共通の友人」という名の信用資産が蓄積されていきます。経営者自身のトップ営業、そして自社の営業組織を変革する一手として、Facebookの活用を始めてみてはいかがでしょうか。
☞本記事でご紹介した具体的な実践ノウハウは著書『人脈営業の教科書』でさらに詳しく解説されています。
☞関野氏は会員制経営者コミュニティ「TP PRIME MEMBERS」を主宰し、実際に人脈や関係値を深める実践の場も展開しています
