使ってる会社、増えてます。できるビジネスマンのNotion活用術
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2026.08.24
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- 「あのデータ、どこにある?」 会社のDXが進むほどツールが乱立し、どこにどのデータがあるか分からなくなりがちです。その際に真価を発揮するのが「Notion」です。今回、Notionがどのようなツールで、どう使えるのかを、基本から応用まで解説します。
取材協力:Notion Labs Japan合同会社 平田旭氏
執筆:船井総合研究所 社長online編集部 山内淳史
INDEX
【初級編】Notionとは
Notionは、いわば交換日記とシステム手帳を掛け合わせたようなサービスです。メモアプリのような見た目をしていますが、プロジェクト管理、タスク管理、ドキュメント管理などのさまざまな機能を持ち、また社内外とデータを共有して、1つのページを複数人で管理できます。
たとえば、「営業」というページを作ったとします。そのページに、営業部のメンバーを招待し、各社員が抱えている顧客リストや、案件の進捗状況、営業会議の議事録、商談の音源などをひとまとめにして、全員が閲覧・編集する、といった運用が可能です。
Notion公式サイトより
日本語版の正式リリースが2022年と最近のため、詳しく知らないという方も多いかもしれません。しかしユーザー数は世界1億人を超え、国内でもトヨタ、大阪ガスのような大手、非IT系の中堅・中小企業でも活用が目立つようになりました。そろそろ押さえておきたいサービスの1つといえます。
「データ探しの旅」を終わらせるツール
データを集約し「ダッシュボード」として表示することが可能
Notionの価値はズバリ、データの集約性にあります。DXが順調に進み、さまざまなツールを導入している会社ほど、下記のような「データ探しの旅」が発生する場面が見受けられます。
- あのPDF、どのチャットで送られてきたっけ…?
- スプレッドシートが多すぎてどれが最新か分からない…
- ITツールで困った際、誰が責任者か分からない…
便利さを追求したはずなのに以前よりも不便に感じる。データのありかが近くて遠い。Notionが仕事で真価を発揮するのは、まさにこうした場面です。
誤解してはならないのは、Notionが他のすべてのツールを代替する最強ツールではないということです。大量のデータ集計ならExcelやGoogleスプレッドシートが優れていますし、リアルタイムの短い連絡ならSlackやTeamsに軍配が上がります。ファイルの大量保管・共有ならGoogleドライブやBoxなどが適しているでしょう。
Notionが真価を発揮するのは、これら各ツールの良さを活かしつつ、散らばった情報をつなぐ「ハブ(拠点)」となる場面です。いろんなツールを行ったり来たりする手間を最小化し、社員が「あのデータどこだっけ…」と探す時間を減らせます。
①社内の情報を整頓する
点在する情報を整理し、検索・表示が可能です。Notion内のデータだけでなく、Zoom、Slack、Gmailといった日常的に使う外部ツールとも連携できます。各部門の数値を一覧化した「経営者ダッシュボード」を作っておけば、最新の業績がリアルタイムに確認できます。
②コラボレーションする
部署をまたいだメンバー間の連携もスムーズになります。同じページ上でメンバーと一緒に作業を進めたり、コメント欄で議論したりできます。部署内でやることリストを作っておき、「進行中のプロジェクトは何か」「完了していないものはどれか」をパッと見て分かるように整理し、メッセージで「この件は順調?」などと連絡する機能も備わっています。
③「Notion AI」にデータを参照させて、アウトプットさせる
Notionは無料でも活用できますが、有料のAI機能を使うとさらに利便性が高まります。ユーザーがアクセス権限を持つ情報をもとに、AIが情報源の文脈を踏まえた回答を支援してくれるため、精度の高い結果や成果物を引き出すことができます。こちらについては後ほど詳しく解説します。
【中級編】Notionの使いこなし方
ここまでお伝えしたように、Notionは情報の集約・検索・共有が得意です。では、うまく使いこなしている会社はどのように使っているのでしょうか。
ゼロから作らず「無料テンプレート」から始める
Notionは自由度が高く多機能です。そのため、ゼロから作ろうとせず、「テンプレート」を自社に合わせてカスタマイズするのがおすすめです。
Notionの「マーケットプレイス」からテンプレートをダウンロードできる
Notionには、ユーザーが作成したテンプレートをダウンロードできる「マーケットプレイス」が存在します。タスク管理や社内Wikiなど無料のテンプレートも充実しており、既存のひな型を取り込むだけで準備が完了します。まずはここから始めるのが定石です。
トップページを見やすく・探しやすく
全社的にNotionを導入する際に重要なのが、トップページです。情報の置き場所を一元化し、必要な情報がどこにあるか直感的に把握できる環境を整えましょう。
「会社のイントラサイト」テンプレートを設定した状態
部門ごとのページを作り、プロジェクト、やることリスト、社内カレンダー、顧客リスト、会議の議事録などを明確に紐づけておくことがポイントです。
入力の手間を減らす
Notionを社内に導入すると、日々さまざまな情報が大量に入ってきます。どこにどう情報を載せればいいか分からない環境では、結局「データ地獄」の再来となってしまいます。いつも通り仕事をしているだけで、情報が自然と溜まっていく環境を作ることが大切です。
おすすめは、「ボタン」を要所要所に設置しておくことです。たとえば「議事録の新規作成」というボタンを置き、そこをクリックするだけで、指定のデータベースに「会議名」「参加者情報」「日時」「議題」「録音したデータ」など、入れるべき情報が一覧化されたテンプレートを開く、といった設計が可能です。
これにより、ユーザーは保存場所を意識することなく、自然と情報が整理されていきます。
【上級編】Notion AIを活用しよう
Notionには「Notion AI」が搭載されています。Notion内外の情報の検索、およびNotionの操作をAIに任せることができるようになります。利用には有料プランへの加入が必要です。
ただAIが使えればいいのであれば、「ChatGPT」や「Gemini」で十分です。しかし、コンテキスト(背景情報)が各ツールにバラバラに散らばっていると、AIは一般的な回答しかできません。一方、Notionのようにコンテキストが構造的に保存されていれば、データ量が多くても自社に合った精度の高い回答が返ってきます。
Notionは業務をしながら自然とAIの学習データが溜まっていきます。そのため、ITに詳しくない従業員でも恩恵を受けやすいのです。
基本的な用途としては次の3つがあります。
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Notion内外の情報を最適なAIが回答
「あのプロジェクト、どうなっている?」「先週の会議の要点は?」「完了していないタスクは?」このように質問すれば、瞬時に情報を検索し、回答してくれます。Notion内のドキュメントだけでなく、Gmail、GitHub、Slack、Zoomなどの外部ツールと連携し、散らばったやり取りを横断検索して、概要や状況を抽出した上で、AIが情報を集約してくれます。Webから情報を検索することも可能です。 -
文章作成や編集を任せる
ブログの草案、議事録の要約、推敲などをプロンプトに沿って作成します。データベースに自動で入力してくれる機能もあります。会議の議事録を読み込ませておいて、会議の要約、やることリスト、担当者などをあらかじめ指定した表に自動で書き込んでもらうといった使い方ができます。さらに、画像のアップロードにも対応しているため、ホワイトボードを写真に撮り、Notion AIに渡すことで内容をまとめてもらう、などの運用も可能です。 -
プロンプトによるページ編集
Notion上のページをAIに作らせることも可能です。「会社のWikiを作りたい」「議事録のデータベースを作りたい」などと指示すれば、1分ほどで大枠となるページを作ってくれますし、先述したテンプレートをダウンロードしてきて、AIに「この表の並び順はこう変えてほしい」「このやることリストを追加してほしい」などと言えば、その場で改良してくれます。
また、Notion AIの強力な点として、特定のAIモデルに依存しないことが挙げられます。GeminiやChatGPT、Claudeなど複数のAIモデルを利用でき、指示に応じて適したAIを裏側で自動選択してくれます。そのため、企業側で「どのAIを契約すべきか」と迷う必要がなくなります。
『カスタムエージェント』で業務を自動化
カスタムエージェントは今年新たにNotionに追加された、個人で簡単にAIエージェントを作成できるサービスです。一度設定すれば、「指定した条件(トリガー)」をきっかけに、Notion内外の情報を読み込んで、決められたアクションを24時間自律的に処理します。
自動化をどう設定するか
エージェントが動き出す条件としては、以下のような設定が可能です。
- 「メンション」(呼びかけ)したら動く
- 毎朝9時、毎週月曜日など、指定の日時になったら動く
- 指定のデータベースに新しいアイテムが追加された時に動く
- 連携するツールに変化がある(Gmailを受信した時など)と動く
週次レポートを自動で作る
具体例の1つとして「週次レポートエージェント」の事例をご紹介します。このエージェントでは、毎週月曜朝などの決まったタイミングでエージェントが自動起動し、Notionに記録された直近1週間の議事録データベースや、連携しているSlack等を巡回・分析して、指定フォーマットに則った週次レポートを裏で自動作成・出力してくれます。
社内の議事録やタスク、1on1面談の会話などを残しておけば、「先週はこの会議をして、どの仕事を完了させて、新たにこんな取り組みをして、誰と誰がこんな面談を行った」といった報告を、自動で作成してくれるのです。
普段リピートでやっている定型業務をAIに任せられれば、本来やるべき作業に時間を割けます。レポート作成後はSlackやGmailでお知らせさせることも可能です。
将来的には複数AIエージェントの協働も
将来的には、役割の異なる複数のAIエージェントが同じ1つのページ上でリアルタイムに連携し、自律的にタスクを処理していく自動化の仕組みが実装される予定です。
例えば、ウェブアプリを開発しようとした場合、企画書を見た「プラン作成エージェント」がプランを構築し、それを見た「コード管理エージェント」が自動で作業を引き継ぎ、分からないことが出てきたら再び「プラン作成エージェント」に戻し、途中で人間が「そこはこうしておいて」と指示すると、エージェントが自動で軌道修正します。こうした具合に、計画を自律的に進めていくのです。
詳しくはこちらの動画の2:43秒以降をご覧ください(英語)
料金が従量課金である点に注意
ここまでご紹介した通り、カスタムエージェントは大変便利ですが、留意点があります。利用した処理の量や複雑さに応じて「クレジット」を消費する料金体系、いわば従量課金制になっているということです。横断するツールが多く、読み取る情報量が非常に多い場合、クレジット消費が早くなり、そのぶんコストもかかります。設定画面から、どの作業にどれほどクレジットを消費したか確認できるため、最初は様子を見ながら使っていくのがおすすめです。
データの「入口」と「出口」を交通整理する
DXが進むほど、共通の情報基盤の必要性は高まっていきます。入口(情報集約)と出口(AIによるアウトプット)を効率化させるためにも、Notionを知っておいて損はありません。
ただし、Notionはできることが非常に多いサービスです。まずはテンプレートをいろいろ入れてみたり、メモや日記帳代わりにしたりして、個人で使ってみてください。どんな使い方ができそうか、アイデアがいろいろと湧いてくると思います。
