これで社員が辞めない⁉ユニーク福利厚生【Part1】
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2026.08.22
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- 会社は、社員にとって愛着のある場所です。しかしながら、何らかのトラブルや環境の変化、他社からの引き抜きなどにより、突然離職してしまう社員も存在します。そうした離職を防ぐためにも、職場環境の整備は給与以上の投資効果を生むことがあります。ここでは、有名企業からベンチャー企業まで、19社が導入している10個の特別な福利厚生をご紹介します。
執筆:船井総合研究所 社長online編集部 佐藤大介
INDEX
社員もやっぱり「無料」に弱い
①社内ジム
【事例:カミタケモータース・フジ技研・ココネ】
最近では健康維持を目的に、スポーツジムやフィットネスクラブに通う人が増えました。この環境を社内につくってしまったのが、大阪最大級の軽自動車・中古車専門店である「カミタケモータース」です。
終業後に従業員が任意で集まり、トレーニングを実施しています。従業員の健康に配慮した、いわゆる「健康経営」を会社主導で促進しているのです。ジムでの運動は1人では継続できない人も多いため、従業員同士で行うことで習慣化しやすく、結果として社内コミュニケーションも活性化するという観点から、非常に興味深い取り組みと言えます。
社内ジム開設の初期投資は200万円弱とのことで、空きスペースさえあれば意外と簡単に始められそうです。このほかにも「フジ技研」や「ココネ」といった企業が、かなり本格的なジムを社内に用意しているとのことです。
②家賃補助の条件
【事例:サイバーエージェントの「2駅ルール」】
多くの企業で導入されている家賃補助。IT企業の「サイバーエージェント」では、自身が出勤するオフィスの最寄駅から2駅圏内に住んでいる正社員に対して月額3万円を支給しており、これは「2駅ルール」という名称で親しまれています。
家賃を抑えるために遠方に住み、長時間満員電車に揺られる社員。その通勤ストレスから解放され、リフレッシュしてもらうことが目的だそうです。結果として、遠距離通勤の交通費やタクシー代と比較しても、会社側の補助負担はさほど変わらないといいます。長く働いてもらう上で、会社の近くに住んでもらう。IT企業でありながら、対面コミュニケーションの重要性を誰よりも実感しているのかもしれません。
▼ 記事の後半では、こちらについて紹介しています。
☑ 食事から家族の保険まで。Googleの圧倒的福利厚生スケール
☑ マッサージや昼寝制度など「休みやすさ」を追求した成功事例
☑ 投資額以上のリターンを生む、自社に最適な福利厚生の選び方
③どこでも家賃補助・交通費補助
【事例:アイティメディア・ヤフーの全国どこでも勤務】
ITmediaを運営する「アイティメディア」や、大手IT企業の「ヤフー」では前述のケースとは異なり、コロナ禍を経て「遠方での勤務を推奨」「全国どこでも勤務可能」という決断を下しました。
地方で活躍しているものの都心には出られない優秀な人材や、家族の都合で地方に住みたいと考える人々にとって、この対極的な補助制度は非常に魅力的に映るはずです。外資系企業を中心にオフィス回帰が推奨される昨今ですが、居住地を問わない現状の制度を多くの社員が歓迎しているとのことです。
④社員がつくる無料の猫カフェ
【事例:ファーレイの猫手当】

画像提供:PIXTA
不動産会社向けの情報管理システムを開発している「ファーレイ」。同社は「猫と働けるIT企業」として知られています。猫を飼っている社員が、留守中の愛猫を心配せずに済むよう、月5000円の「猫手当」を支給しています。さらに、猫を会社に連れての出勤も認められています。
同社によると「社員が猫と一緒に働いて楽しめるうえに、猫が社員の働きぶりをチェックしてくれる」とのことです。
猫アレルギーの社員がいなければ、すぐにでも真似できそうな福利厚生と言えそうです。
⑤食事も学びも交通費も無料
【事例:Googleの圧倒的福利厚生】
海外企業のスケールは群を抜いています。たとえばGAFAMの一角である「Google」では、社員食堂が無料で利用できます。健康支援用のジムやプールも無料です。さらに市内には無料の送迎バスが網羅されており、通勤ラッシュのストレスを感じることなく出社可能です。ゲームセンターや映画施設なども提供されています。
その中でも他社と大きく異なるのが、「死亡給付」と呼ばれる社員の家族向け福利厚生制度です。万が一社員が亡くなった場合、その伴侶に対して社員の給与の半額を10年間にわたり支給するとともに、子どもには19歳になるまで毎月1000ドルを支給するといわれています。
いわば、働く上での「保険」までも会社が負担してくれるわけです。
会社がフォロー
⑥会社が旅行を推奨している訳
【事例:エアビーアンドビーの旅行支援】
ある海外企業では、国内外への旅行を積極的に推奨しています。その企業とは、民泊大手の「エアビーアンドビー」です。日本でも民泊の解禁を後押しし、旅行客にとって不足しがちな宿泊施設の役割を今後担っていくと期待されています。同社では、社員が休暇で旅行する際、提携する世界中の宿泊施設を無料で提供しています。
それだけでなく、年間2000ドルの旅費支援まで行っているそうです。自社の事業に自信があるからこそ、関連する補助を出すことは必要経費と捉えているのではないでしょうか。それが新たなビジネスチャンスやニーズを発見するきっかけにも繋がるはずです。
⑦学ぶ気持ちを企業が支援
【事例:PwC、NRI、アクセンチュアの学び支援】
奨学金の返済援助制度は、ここ数年で一般的になりつつあります。コンサルティング会社の「PwC」には、奨学金の返済義務を負う社員に対して年間1200ドルを支給する「奨学金返済援助制度」が存在します。大学の奨学金にとどまらず、MBA取得など、より深く学びたいと考える社員にとっても働きやすい環境を整えているそうです。
また、同業の「NRI」や「アクセンチュア」でも、社外研修制度の費用を一部または全額補助しているとのこと。社員への投資を惜しまない企業姿勢は、結果として「会社の期待に応えたい」という社員のモチベーション向上に繋がりやすいのかもしれません。
⑧マッサージを安価で提供
【事例:LINE、NEC、ISID、NTTの「休みやすさ」の提供】
社内でマッサージサービスを提供しているのは、メッセージアプリを展開する「LINE」です。オフィス内に常駐型のマッサージルームを設置しており、従業員は1回40分の施術を500円で月に2回まで受けることが可能です。
プログラマーやエンジニアは、慢性的な肩こりや腰痛を抱えがちです。「NEC」や「ISID」、「NTT」などでも同様の制度を導入しており、働きやすさと同じくらい「休みやすさ」も重要な福利厚生と言えるでしょう。
会社周辺の鍼灸院やマッサージ店と法人契約を結んだり、専門スタッフを派遣してもらったりするのも一つの有効な手段です。
⑨お休み時間を提供
【事例:じげん、スマレジの昼寝制度】
マッサージ師の派遣だけが福利厚生ではありません。就業中の休憩時間を明確に制度化しているのが、コングロマリット企業の「じげん」です。「N-minutes」と呼ばれる20分間の昼寝制度を導入しています。食後、血糖値が上昇するタイミングで少し休息をとるだけで、頭がリセットされ午後の業務効率が向上するという仕組みです。クラウドPOSレジを提供する「スマレジ」でも、同様の昼寝制度を取り入れています。ゆとりを持って働ける環境を用意できる企業こそが、現代の若手社員の心をしっかりと掴むのかもしれません。
⑩椅子の購入支援
【事例:ドリコムの高級チェア提供】
オフィスで使用する「椅子」について深く考えたことはあるでしょうか。メディアやゲーム事業を手がける「ドリコム」では、海外製の高級チェアなどを福利厚生の一環として提供しています。オフィスチェアはコストと見なされがちですが、仮に20万円の椅子であったとしても、そこから得られる「業務効率の向上」や「健康維持」の効果を考えれば、投資額以上のリターンをもたらしてくれるそうです。
気づきと学び
今回は、19社による10の特別な福利厚生をご紹介しました。すべての制度に大規模な投資が必要なわけではなく、手軽に始められるものや自社の事業特性を活かしたものなど、多彩なアプローチが存在します。
単に他社が実施しているから優れているというわけではなく、自社の社員が最も喜ぶ福利厚生にこそ着手すべきではないでしょうか。
人材が定着しない、あるいは社員にもっと効率よく働いてほしいと悩まれている企業は、ぜひ独自の福利厚生の導入を検討してみてください。
