経営者のパフォーマンスを爆上げする睡眠の極意!百貨店プロが教えるベッド・寝具選び
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2026.06.25
経営者にとっての睡眠不足は、単なる体調不良では済まされない事業リスクになり得ます。睡眠不足は脳の機能を低下させ、重大な経営判断の精度を鈍らせるだけでなく、感情の起伏を激しくし、リーダーシップや対人関係にも悪影響を及ぼしかねません。
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とはいえ、ハードワークをこなす経営者は、普段の睡眠時間が限られることも多いでしょう。 多忙な経営者のパフォーマンスを高く保つためには、限られた睡眠時間の「質」を高めることが不可欠です。その鍵を握るのは、人生の約3分の1を過ごすと言われる「寝具」。
今回は百貨店「松屋銀座」に在籍する寝具のプロに、睡眠の質を飛躍させる寝具選びの極意を聞きました。
執筆者:株式会社船井総合研究所 山内淳史
睡眠のプロ「スリープアドバイザー」とは?
株式会社松屋 スリープアドバイザー 木下聡太さん
松屋銀座で7年以上、寝具販売に従事。睡眠に関する知見と豊富な接客経験を活かし、ブランドの垣根を越えて一人ひとりに寝具を提案する「スリープアドバイザー」として活躍。睡眠の悩みを抱える顧客から絶大な信頼を得る。
松屋は、銀座および浅草の一等地に店舗を構える1869年創業の老舗百貨店です。
松屋銀座の寝具売り場「&SLEEP(アンドスリープ)」には、約80坪の中に、最新の機能性寝具やベッドシーンを彩るリネンなどが並びます。特筆すべきは、専門知識を持つ「スリープアドバイザー」が在籍していること。事前予約制で、マンツーマンによる睡眠のコンサルティングから最適な寝具選びまでを、一貫して手掛けています。
「私たちは特定のブランドをおすすめするというより、お客様のお悩みやライフスタイル、体格を丁寧にお伺いした上で、『それならば、このブランドのこの素材を使ったモデルが最適解になりそうですね』という分け隔てない形でご提案しています」(木下氏)
スリープアドバイザーを名乗るためには、各寝具メーカーの定める寝具の資格を2つ以上取得する必要があります。
睡眠の質が低い理由

画像:PIXTA
木下氏は、多くの人が知らず知らずのうちに睡眠の質を低下させている原因は、主に4つあると指摘します。
体に合った寝具を使っていない
パフォーマンスを低下させる最大の原因は、自身の体格や寝姿勢に合わない寝具を使い続けていることです。
「例えば、小柄で体重の軽い方が、硬めのマットレスを使用すると、反発が強すぎて身体の沈み込みも浅く、寝苦しさの原因になることもあります」(木下氏)
ブランドについても同様です。特定のブランドが優れているというよりは、それぞれの製品が持つ設計思想や得意とする素材、技術に違いがあります。特にマットレスはメーカーごとの違いが大きく、好みが分かれやすいつくりをしています。価格や知名度だけで選ばず、ご自身のライフスタイルや好みを踏まえて選ぶことが大切です。
松屋銀座の売れ筋商品は「エアウィーヴ」「シモンズ」「テンピュール」「AiR」です。
寝具が寿命を迎えている
どんなに優れた寝具でも、経年劣化は避けられません。素材や品質によって前後しますが、ベッドマットレスの一般的な寿命は、およそ7〜10年です。
マットレスのへたりは、毎日使っている本人には気づきにくいもの。体が無意識に変化に適応してしまうため、「最近なんだか疲れが取れない」といった不調の原因が、実はマットレスの寿命だったというケースは少なくありません。
「使用開始から7〜8年が経過したら、一度買い替えを検討するタイミングです。特に、マットレスの中央部分が明らかに凹んでいる、寝返りの際にスプリングがきしむ音がするといったサインがあれば、寿命を迎えている可能性が高いです」(木下氏)
枕の高さが合っていない
睡眠の質を劇的に左右するのが枕です。人の体は背中と頭で高低差があるため、枕で敷き具と頭から首にかけての間にできる隙間を埋める必要があります。
お店で枕を買う際、どうしてもまず感触や形状が気になってしまいますが、木下氏は「最も重要なのは枕の高さ」だと言います。
「マットレスとの組み合わせで最適な高さは変わるため、必ずセットで考える必要があります。高さが適切でない場合、首を圧迫して、朝起きた時の疲労感につながることもあります」。
枕の素材によっては1〜2年で高さが変わるため、定期的な見直しが大切と言えそうです。適切な高さのチェック方法は後述します。
睡眠に悪影響な生活習慣
ライフスタイルに起因する睡眠の課題もあります。眠る直前にスマホを見る、お酒を飲んで直後に眠るなど、うっかり習慣となってしまった行動が、睡眠の質を下げてしまっている場合もあります。
そのため、松屋銀座のスリープアドバイザーは、商談前にヒアリングを実施。今の睡眠で感じている課題、睡眠時間、運動習慣、食事や入浴、飲酒や寝室の環境などを細かくヒアリングして、寝具選びの一歩手前から伴走しています。
寝具、選び方のコツ3選

松屋銀座6階「アンドスリープ」の売り場
よく「高価なベッド=良いベッド」と考えがちですが、必ずしもそうではありません。では、具体的にどのような基準で寝具を選べばよいのでしょうか。
木下氏は「お客様が思われている選び方のコツと、我々がご案内差し上げるポイントに隔たりがある場合もある」と言います。ベテランが考えるポイントは、大きく分けて3つあります。
①「理想の寝姿勢」を保てるか
木下氏が重視するのは、体に合っているか、言い換えれば理想の寝姿勢が保てるかどうか。
理想の寝姿勢とは、人間がまっすぐ立った時の自然な姿勢を、そのまま横にした状態です。背中と頭の高低差が埋まる枕と、体の出っ張った場所が適切に沈み込み、寝具が体全体を支える状態となる寝具がベスト。
マットレスが柔らかすぎるとお尻などの重い部分が沈み込みすぎて『く』の字になり、負担が集中します。
逆に硬すぎると、腰や背中が浮いてしまい、肩やお尻など体の出っ張った部分だけで全体重を支えることになります。
素材ごとに得手不得手があるため、体型に合う寝具を選ぶことが大切です。
②ライフスタイルに一致しているか

画像:PIXTA
ライフスタイルに合うかも大切な観点です。
例えば、マットレスブランドの「テンピュール」は、北欧のライフスタイルを反映し、ベッド上で長時間過ごすことを想定した設計になっています。そのため居住性を高めるべく、柔らかいマットレスをつくる傾向にあります。
また、昨今は「ふとん」に復権の動きがあります。松屋銀座におけるマットレスとふとんの売れ行きは6:4。これまでマットレスを専門に売り出してきたメーカーが、布団系の商材を発売する動きもあるようです。
「コロナ禍以降、ご自宅で過ごす時間が増えたことで、メンテナンスのしやすさから布団タイプを見直すお客様も増えています」(木下氏)。
布団の長所は、省スペース、湿気がこもりにくく、比較的安価であること。
ベッドの長所は、布団に比べて長寿命、床から距離がありホコリを吸い込みにくいことです。
良いところ取りを目指した2Wayタイプのものもあります。それぞれ異なるメリットが存在するため、普段のライフスタイルが選ぶ際の判断材料になります。
③1ヵ月、慣らし運用をして判断

画像:PIXTA
購入直後に違和感があっても、すぐに「合わない」と判断するのは早計。寝具は購入した直後が一番体に馴染みにくいためです。長年慣れ親しんだ寝具から新しいものに変えると、体が順応するまでに約1ヵ月かかることもあります。
松屋銀座では、そうした購入後の変化まで見据えた丁寧な説明と、電話相談などのアフターフォローにも力を入れています。
「寝具売り場は比較的人流の少ない売り場ですが、実は裏方でかなりのお電話を頂戴する売り場でもあります。購入後のご相談や布団の衣替えのご相談をよくいただくため、スリープアドバイザーのお仕事を通じて培った知識や接客経験を活かして、時間をかけて対応しています」(木下氏)
枕の適切な高さを1分でセルフチェックする方法

枕の高さが適しているかどうか、簡単にセルフチェックする方法があります。
- いつもの寝具に仰向けになる。
- 全身の力を抜き、自然に視線が向く位置を確認する。
この際、「真上よりやや足元に自分の視線が向かう」状態がベストポイントです。真上より少し下、具体的には口から天井に向かって伸ばしたライン上に目線が行くかチェックしましょう。
枕が高すぎると視線が足元の方へ下がり、逆に低すぎると真上を向いてしまいます。ご自宅で「枕の高さが合っているかな?」と思ったら、ぜひ試してみてください。
理想的な寝姿勢は、まっすぐ立った状態をそのまま横にした姿勢です。立った状態で正面を見ると、視線は地平線よりやや下を向きます。そのため、目線がやや足元に向かう状態がベストなのです。
会社概要
- 社名: 株式会社松屋
- 本社所在地: 東京都中央区銀座3丁目6番1号
- 設立: 1919年3月1日(創業:1869年11月3日)
- 代表者: 代表取締役 社長執行役員 古屋毅彦
- 事業内容: 百貨店業、通信販売業およびこれらに関連する製造加工、輸出入業、卸売業
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