社長のお金を最大化する方法 やり方を変えるだけで手取りがプラス110万円に🎞
-
2025.03.03
-
- 「会社の利益は出ているのに、自分の手元にお金が残らない」──そう感じているオーナー社長は少なくありません。役員報酬から税金・社会保険料が差し引かれ、さらに将来の相続まで考えると、100のお金が最終的に25にまで目減りしてしまうケースもあります。 では、社長のお金を守り、増やすにはどうすればよいのでしょうか。 本記事では「社長のお金大研究2025」の内容をもとに、社長個人の収入最大化と法人のキャッシュリッチ化という2つの柱を解説します。
解説:社長online編集部 小梢健二
本記事では、下記に関する解説を動画とテキストで行っております。
社長個人の収入と最大化
・船井総研が独自に297名のオーナー社長(平均年商7.4億円)を分析した調査わかった、年収の決定要因とは?
・役員報酬は「使えるお金」の一部にすぎない
・やり方を変えるだけで手取りが1000万円から1110万円に
・退職金と事業承継──社長のお金は「出口」まで考える
・個人の貸借対照表(BS)を作るべき理由とは
法人のキャッシュリッチ化
→法人ならではの上手な活用
→上手な借り方と使い方
内容の視聴には無料会員登録が必要です。
動画版はこちら
※下記の記事は動画の内容をもとにAIを用いて作成し、編集部で確認・加筆しました
オーナー社長の年収はどう決まるのか
社長の年収はどのような要因で決まっているのでしょうか。
船井総研が独自に297名のオーナー社長を分析した調査(平均年商7.4億円)によると、年収の決定要因として強く影響していたのは 「年商の大きさ」と「従業員の多さ」、そして「営業利益額」 の3点でした。
一方で、前年対比の業績や営業利益率といった指標は、年収にあまり影響していなかったといいます。
具体的な目安は次のとおりです。
- 営業利益1000万円未満 → 年収1000万円未満
- 営業利益1000万〜5000万円 → 年収1000万〜1500万円
- 営業利益5000万〜3億円 → 年収1500万〜2500万円
- 営業利益3億円超 → 年収3000万円超
また年商ベースでは、年商1億円を超えると年収1000万円超、年商10億円を超えると年収2000万円超となる傾向が確認されています。
調査全体の平均年収は1338万円でした。
役員報酬は「使えるお金」の一部にすぎない
オーナー社長にとって、役員報酬は実際に使えるお金の一部にすぎません。
それ以外にも、以下のような形で「使えるお金」を捉えることができます。
- 配当金: 株主であるオーナー社長が受け取れる収入
- 保険の活用: 生命保険や役員賠償責任保険による将来の備え
- 社用車: 所有者として利用する場合、ガソリン代を含めて経費化が可能
- 社宅利用: 住居費を法人負担にできる
- 交際費: 資本金1億円以下の中小企業であれば年間800万円まで損金算入が可能
- その他経費: 事業運営に関連する交通費・備品・飲食・書籍代など
役員報酬の金額だけを見て一喜一憂するのではなく、これらを総合的に活用する視点が重要です。
やり方を変えるだけで手取りが1000万円から1110万円に
ここからが本記事の核心です。
ある社長は役員報酬が1600万円で、税金・社会保険料を差し引いた手取りは約1000万円でした。
しかし「やり方を変える」ことで、会社から出ていくお金の総額は1600万円のまま、手取りを1110万円に増やすことに成功しています。
具体的には次の見直しを行いました。
【手取りを増やすための具体的な見直し手順】
- 役員報酬を1600万円から1400万円に引き下げ
- 差額のうち100万円を役員社宅として処理
- 残り100万円を出張旅費の日当として処理
報酬を下げたことで社会保険料の会社負担分も減少し、法人側の利益は年間約90万円増加。個人の手取りは約110万円増えました。
単年では小さく見えるかもしれませんが、10年続ければ個人で1600万円、法人で900万円のプラスになります。
「やり方を変えるだけ」で、これだけの差が生まれるのです。
退職金と事業承継──社長のお金は「出口」まで考える
経営者が引退を決断する際、最も多い懸念は「自身の収入減少」だという調査結果があります。
約半数の経営者が事業承継前にこの不安を感じており、さらに事業承継後も4割の経営者が個人資産を担保に提供し続けていたというデータもあります。
だからこそ、現役のうちから保証を外す手続きを進め、退職金の設計や相続対策に取り組むことが絶対に欠かせません。
特に45歳以上の社長は、10年計画で事業承継と個人資産の出口戦略を練り始めるべきだとされています。
個人の貸借対照表(BS)を作るべき理由
会社の中長期計画としてPL(損益計算書)やBS(貸借対照表)を作成している社長は多いでしょう。
しかし、個人版のBSを作っている社長は少ないのが実情です。
一般的な個人のBSは「預金+株式+不動産」から「住宅ローン等の借入」を差し引いた純資産で構成されます。
オーナー社長の場合、ここに法人の時価総額が資産として、経営者保証額が負債として加わります。
この「社長版BS」を作成し、「10年後にこの状態にしたい」という目標を定めることで、逆算して法人のPLと個人のPLを連動させた計画を立てることができます。
お金のビジョンが見えるからこそ、節約のアイデアも新しい投資判断も生まれてくるのです。
法人をキャッシュリッチにする3つの手法
社長個人の手取りを最大化すると同時に、法人の手元資金を厚くすることも重要です。ここでは3つの手法を紹介します。
1. 助成金・補助金の活用
コロナ以降、助成金・補助金の認知度は大きく上がりました。特におすすめなのは次の2つです。
- 中小企業省力化投資補助金: 清掃ロボットなどカタログ掲載製品に活用可能
- IT導入補助金: 会計システムのクラウド化などに利用する中小企業が非常に多く、導入費用の半額〜3分の2程度が補助される
2. 公的制度の活用
以下の制度は、法人のキャッシュを守りながら将来に備えるうえで有効です。
- 労災特別加入の保険見直し
- 小規模企業共済(退職金の積立に活用)
- 経営セーフティ共済(取引先の倒産に備える)
- 事前確定届出給与を活用した社会保険の適正化
- 選択制確定拠出年金の活用による手残りアップ(1人会社の社長にも有効)
3. コストダウン
まずは「支払い先一覧」を作成し、金額の多い順に並べ替えることから始めます。
「この会社にこんなに払っていたのか」「本当に必要なのか」──可視化するだけで無駄が浮き彫りになり、削減の糸口が見えてくるため、必ず実行すべき手順です。
金利上昇時代の銀行交渉術
金利が上昇局面にある今、借入金利の0.1%の差が収益に大きく影響します。
金利交渉がうまくいっている企業に共通する特徴は次のとおりです。
【金利交渉に成功する企業の5つの特徴】
- 定期的に金融機関の担当者と面談の場を設けている
- 決算書以外の資料(月次試算表や事業計画書など)を定期的に提出・報告している
- 取引銀行の数を複数確保し、競争環境を作っている
- 融資以外の取引(預金・振込など)も積極的に導入している
- 業績の先行きを見通して取引銀行を使い分けている
メリハリ投資が業績を変える
会社の利益をどこに再投資するか。この判断が、社長のお金の総量を最終的に左右します。
【事例】士業事務所の戦略的コスト投下
ある士業事務所では、業界平均の家賃比率が売上の4%であるところを、あえて9%の好立地に移転しました。一時的にコスト負担は増えましたが、アクセスの良さが信頼向上と優秀な人材の採用につながり、数年後には売上が伸びて家賃比率は4%に落ち着いたといいます。
【事例】スーパー銭湯の逆張り投資
また、あるスーパー銭湯では、本来お風呂に投資するのが業界のセオリーであるところを、休憩エリアの居心地に投資しました。結果、滞在時間と顧客単価が上がり、業績を大きく伸ばしています。
業界の常識と異なるポイントにメリハリをつけて投資する。この発想が、社長のお金を中長期的に最大化する鍵となります。
まとめ──今日から「個人の貸借対照表」を作ってみてください
社長のお金を最大化するために、本記事でお伝えした要点を振り返ります。
- 役員報酬は社宅・日当などの組み合わせで手取りを大きく変えられる
- 退職金・事業承継は45歳から10年計画で準備する
- 個人版の貸借対照表を作り、法人のPLと連動させて逆算する
- 法人は助成金・公的制度・コストダウンでキャッシュリッチ化を図る
- 金利上昇時代は銀行交渉の巧拙が収益を左右する
- メリハリ投資で業界の常識を超えた成長を目指す
まずは個人の貸借対照表を作成することから始めてみてはいかがでしょうか。お金の全体像が見えれば、次に打つべき一手が自然と見えてきます。
