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成功する社長はできている「7つのチェックリスト」

2026.09.12
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成功する社長はできている「7つのチェックリスト」
本記事では、自動車業界を中心に1,000社以上、M&Aの領域では全業種で500社以上の経営者と関わってきた淵上幸憲が、多くの成功する社長に共通する要素を「7つのチェックポイント」として分かりやすく解説します。

解説:船井総合研究所 淵上幸憲

INDEX

【Check 1】仲間を巻き込む「ビジョンマネジメント」

成功する社長の共通点として真っ先に思い浮かぶのが「ビジョンマネジメント」です。社長は組織をどこに導くかを決める存在であり「ゴール設定」こそが出発点です。

ただ、成功する経営者は単にビジョンを設定するだけではありません。掲げたゴールに対して「ここに到達したら絶対に面白い」と熱量を持って語り、周囲を惹きつける「巻き込み力」をセットで備えている必要があります。

私はこれを漫画『ワンピース』の世界観に似ていると感じています。ルフィの「海賊王になる」という大きな目標に仲間が集まりますが、実はメンバーそれぞれの夢・目標は全員違います。しかし、「あの船に乗ることで個々の夢も叶う」という両立の状態を作れているからこそ強い組織になるのです。

重要なのは会社のビジョン達成の道のりが、メンバー自身のビジョンを実現する手段になっていることです。1人1人と向き合い「あなたや家族もこれだけのインパクトを受けられる」と本気で語れるからこそ人は付いてくるのだと思います。そして、どれだけ多くの人を巻き込むことができるかに、経営者の器の大きさが表れるのではないでしょうか。

【Check 2】PLだけでなくBS・CFまで見られる「財務知識」

多くの経営者の方々と関わる中で、ビジョンマネジメントと並んで成功する社長の共通点として挙げられるのが「調達」のスキル、つまり財務知識です。人の採用や育成はビジョンでカバーできる部分もありますが、財務の視点はそれとは別の能力として、社長がしっかり押さえておかなければ会社を成長させることはできません。

銀行からの融資なのか、上場して他社資本を集めるのか、あるいはファンドとの連携なのか――資金調達の手段は多岐にわたります。しかし、どの手段を選ぶにしても、成功する経営者は自社の事業計画が緻密に頭に入っているという共通点があります。

例えば損益計算書(PL)だけで経営を判断するのは絶対にNGです。PLの「売上からコストを引いて利益を出す」という構造は比較的イメージしやすいものです。しかし、本当の意味で調達や投資の観点から経営を見るならば、自己資本と他社資本のバランスを示す貸借対照表(BS)を理解しなくてはいけません。さらに言えば、キャッシュフロー計算書(CF)でお金の実際の流れまでしっかり押さえられているかどうかが、経営者としての大きな分かれ目になります。

【Check 3】時代の波に乗る「ゲームメイク力」

3つ目は「ゲームメイク力」です。国の施策や市場の変化といった大きな「波」を捉え、自社の成長に活かす力を指します。

【事例】事業再構築補助金のような大型施策が発表された際

成功する経営者の動きは非常に早いです。「3年後に新規事業をやる計画だから、そのときに活用しよう」と構えるのではなく、自社の計画を前倒ししてでもすぐにその波に乗り、成長にブーストをかけます。補助金をはじめとする市場のチャンスがいつまで続くかは誰にも分からないからこそ、スピード感が成否を分けます。

国の施策だけでなく、地域の動向、さらには世界の情勢まで視野を広げてアンテナを張っておかなければ、舵取りを誤るリスクが劇的に高まります。「ゲームメイク力」とは受け身で情報を待つのではなく、自ら波を探しに行き、最適なタイミングでその波に乗る――そうした経営者の能動的な舵取り能力だと考えています。

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☑ 情報や紹介が集まる「応援される力」
☑ 浪費癖は命取り——「節約癖」の本質
☑ 悪しき習慣を断ち切る「決断力」

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【Check 4】情報や紹介が集まる「応援される力」

「この社長と一緒に何かやったら面白そうだ」「この会社を応援したい」――外部の優秀な経営者やパートナーからそう思われるような"あり方"を、社長自身が意識的に身につけることが非常に重要です。

常に謙虚な姿勢で学びに対して貪欲であること、そして細やかな気配りを徹底すること。例えば取引先の創業記念日や創立記念日を把握し、お祝いの言葉を伝えるといった行動です。一見地味に映るかもしれませんが、相手の会社のことを常に考えて動ける社長の周りには、自然と応援の輪が広がっていきます。

周囲から応援されるようになると、大きく2つのメリットが生まれます。

  • 1つ目:「この事業は面白いから参入したほうがいい」といった経営上のヒントや、新たな取引先の紹介といった貴重な情報・リファラルが得られること。
  • 2つ目:社外からの高い評価が社内にも波及し「この会社でもっと頑張りたい」という社員のモチベーション向上につながることです。

応援されている社長を見ていると時間の使い方も上手です。実務は社員に任せて「自分がいなくても回る組織」を構築し、そこで生まれた余白の時間を外部との交流に充てることで、新たな連携の機会を増やしていく。こうした能動的な外交の巧みさこそが、会社の可能性を広げていくと考えています。

【Check 5】浪費癖は命取り——「節約癖」の本質

次に「節約癖」です。すべてにお金をかければ価値が高まるという発想、つまり「浪費癖」がある会社は、業績を悪化させる傾向が強いと感じています。

分かりやすい例が店舗型ビジネスです。「お客様視点だから」と内装や設備すべてに最高級のコストをかけた結果、採算が合わずに潰れてしまう事例は案外珍しくありません。

【事例】自動車販売店の場合のコストの強弱

成功する経営者は、コストの「強弱」を実に見事に見極めています。例えば、お客様が価値を感じる展示場(きれいなアスファルト、磨き上げられた車、魅力的な看板)にはしっかりと投資します。

一方で、滞在時間の短い商談スペースの椅子はコストを抑え、スタッフのデスクもスペースを圧縮して立ちスペースにするなど、顧客価値に直結しない部分は徹底して効率化します。

この姿勢は、会食などのプライベートな場面にも如実に表れます。業績が伸び悩む社長ほど「一番高いお酒を」と見栄にお金を使いがちですが、成長を続ける社長は「皆で楽しく飲むことが目的だから、手頃なもので十分」と判断します。場の本質が「交流」であることを見極め、不要なコストを抑えるのが成功する経営者の特徴です。

【Check 6】いいことは即実践する「スピード感」

多くの経営者の方々と視察や勉強会をご一緒する中で、成功する社長の共通点として強く実感するのが「即実践のスピード感」です。

【事例】視察先の店舗で良いPOPを見つけた際

ある成功している社長は、その場で写真を撮ってすぐに会社にいる社員にチャットで共有していました。「これを自社でもやろう」という指示に対し、幹部が「2時間で仕組みを作れます」と応じ、なんと次の視察先へ移動している最中にはすでに導入が完了し、その月のうちに成果を出していました。

良いと思った施策はその場でやると決める――この圧倒的なスピードこそが、会社の成長を加速させる大きな要因だと考えています。

【Check 7】悪しき習慣を断ち切る「決断力」

良いことをすぐに始めるスピード感と表裏一体の共通点が、「決断力」――つまり、悪いものに見切りをつける覚悟です。不採算の事業や効果の出ない取り組みを、ずるずると引きずらない決断の早さを日々実感しています。

自分で投資して始めた事業からの撤退は、心理的に容易ではありません。しかし、不採算事業を抱え続けることは会社全体の成長を完全に止めてしまいます。悪いものは悪いと認め、撤退計画を組んで前に進む決断力が求められます。

この決断力は、取引先との関係においても同様です。どれだけ人が良くても、原価が高すぎる、対応が遅いといった問題があり、結果として自社の利益や従業員の幸せを損なっているのであれば、組織を守るために関係を断つ決断をしなければなりません。

成功する経営者は、目先の損得ではなく、常に掲げたビジョンに基づいた「中長期的な視点」で、退くべきかどうかの冷徹な決断を下しています。

多くの経営者を見てきた中で気づいた「7つのチェックポイント」、いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した内容が、これからの自社の可能性を広げ、次の成長を目指す皆さまにとって少しでもお役に立ち、経営のヒントになれば幸いです。