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なぜダメ社長といわれる?言葉を伝えるための3つの法則

2023.05.07
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なぜダメ社長といわれる?言葉を伝えるための3つの法則
「うちの社員は、言われたことを全然やってくれない」多くの社長が口にしている言葉でしょう。その原因は「社長の伝え方」にあるかもしれません。ダメ社長と後ろ指をさされないためにも伝え方について考えるタイミングかもしれませんよ。

伝わる言葉と伝わらない言葉

画像提供:PIXTA

INDEX


『全国こども電話相談室』という名作ラジオ番組をご存知でしょうか。44年にわたり放送された長寿番組で、子供たちの素朴な疑問を専門家がわかりやすく解説する番組です。

先日本番組を聴いていたところ、「どうして犬や猫は言葉が喋れないの?」という質問が投げかけられました。犬や猫には声帯がないとか伝えるのかなと予想したものの、全く異なる切り口で伝えていました。

獣医「僕もね、動物が喋ってくれたらいいのにと思っているんだけど、ワンちゃんもネコちゃんも人間の言葉は3文字ぐらいしかわからないみたい」

「言葉というより音で認識しているんだ。ごはん、ポチ、さんぽみたいに音が聞こえると次に何が起きるか予想しているみたいだよ」


「尻尾を振ったり、歯を出したりして動作や表情でコミュニケーションを取れるから、言葉が喋れなくてもお互いの考えはなんとなく分かり合えるんだよ。」

先生の使う表現は、小学生目線での説明であり、共感であふれており、小学生は答えにいたく満足していました。

獣医さんが目線を落として子供とやりとりする様を聞きながら、こうしたコミュニケーションは、経営者にこそ必要とされる目線だとふと考えました。

というのも、「社員に想いやメッセージが伝わらない」「頑張ってくれと言ってもまったく活躍してくれない」など、社長同士が会うと定番の愚痴です。その背景には、伝わっていると思ったまますれ違いを続けていることもあるのです。

伝え方の3つのセオリー

画像提供:PIXTA

伝わらない事態を防ぐために、何が必要なのか。それは、正しい伝え方を知ることです。学校では、日本語は習うもののコミュニケーションの取り方というのは全くの門外漢とされがちです。社長としての社員に対するコミュニケーションは、「伝えたこと」ではなく「伝えた結果行動してもらうこと、変わってもらうこと」であることに立ち返る必要があるのです。

・伝えるタイミング
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「今、いいかな?」

と、相手の時間を確保できるのは、立場を活用しているからに過ぎません。

逆に考えてみましょう。

あなたが部下だった場合、社長と会話するのは今がよいか、もうすこし後の方がタイミングがよさそうだと、見計らうのではないでしょうか。

たとえ社長であったとしても、それをいつ伝えるのが一番伝わるか、ということを念頭におくべきです。

社員も帰り間際のタイミング、昼食前などは、仕事のことから頭が離れがちです。きっと帰路についているときには、社長に言われたことをすっかり忘れてしまっています。

おすすめは「午後2時前後」。昼食を終えて午後のエンジンがかかってきたタイミングは、集中した一人の作業よりもコラボレーションワークに向いているという研究データもあります。相互に意見を交わすには最適な時間帯ではないでしょうか。


・言葉のレベルを落として

次は言葉の選び方です。誰かに強く行動を求めるとき、語気は強くなり勢いで話しがちです。ですがそうしたエゴイスティックな話し方は、発言者の自己満足でしかありません。

経営者として伝える言葉というのは、社員の目線に立った平易なものであることが大切です。

意識しておきたいのは①具体性のある言葉 ②高校生ぐらいに伝わる言葉。とくに②が大切です。大人だから必ずしも難しい言葉で伝わるわけではありません。横文字単語や略語を使うと途端に人は、賢い話ができていると勘違いしがちです。

✖️「このままじゃオルタナティブになってしまう。もっと売上を上げるためには頑張るしかない!みんな頑張ってね!」

こんな言い方は赤点です。

○「他社から類似品を出されると、自社の強みがなくなり売上が落ちる可能性が高いです。

この3月まではシェアを下げないために、広告費に300万円を使用して認知度を上げてほしい。合わせて、営業支援については販売奨励金の制度を半年以内に開始したい。部長を軸に、販売協力企業と現状分析から始めてください」

正しく現状について社長がどういった理解をしているのか。その上で、今後どのようなアクションを誰にとって欲しいのか、社長が意思決定し指示することが正しい伝え方です。行動を起こせる人物や、相手に対してメッセージを伝える人々は言葉を選んでいます。

・平易な伝え方の実践者、柳井正

ユニクロ会長の柳井正氏は経営者として言葉選びが上手です。中でも記者会見などは際たるところです。経営分析のプロフェッショナルであるアナリストや投資家に対しての回答も難しい言葉で誤魔化さずに言葉選びを行っています。

 アナリスト:グローバルプレーヤーになれる条件が整ったという話がありましたが、どういうところで手応えを感じるようになってきたのですか?

柳井氏:やはり自社での人材育成ですよね。販売員から経営トップまで自社で育てられるようになったことが、非常に大事だと思います。それぞれの国はそれぞれの違った文化を持っています。だからローカルとグローバルを両方とも大事にすることがユニクロとして大事なのです。

柳井氏はメディアでは強気でパワー系の経営者という立ち位置ですが、適正に伝えるべきタイミングでは偉ぶらずに言葉選びを行います。相手がわかっている、動いてくれるという前提に立たず、最終的に相手が理解してくれることが大切だと考えていなければ出てこない言葉選びです。

・必要なのは指示より相槌

最後に伝えたいのは、「命令」と「行動誘発」の差です。社長が優秀な人物ほど他人のことが気になりがちです。

「こうすれば上手くいくのに」 「なんでやらないのか?」 と思うのは一度や二度ではないでしょう。

そこで「命令」してしまっては、部下は指示待ち人間になってしまいます。

 そういったとき、まず社長が部下に対して「行動誘発」を行いましょう

 最初は相手の意識に寄り添い、相槌から始めていきます。

「これ大変みたいだね」「うんうん、今そんなことになっているのか」「確かに」など、状況を責めるのではなくまずは相槌から入っていきましょう。その上で、新たな方針へと導いてくのです。

 「ではどういうやり方があるかな?」「そうしたら、そろそろ始めるタイミングかもね」など、行動するという宣言を相手に促すこと。

何度かそういう考え方を提案し、行動誘発をすることで、何かに直面したときに自分で考え自走する社員が育っていきます。

 社員が増えれば増えるほど、社長が社員1人当たりに向き合える時間は減少します。成長する会社はどこも、社長から社員へのつながり方を切り替えていきます。

言ったから伝わっている、ではなく、創意工夫を持って伝えるための言葉を心がけていきましょう。それだけで社長の考えや意思に社員がグーッと近づいてくるはずです。