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【社長の仕事術】正確に即断即決する経営者が実践する2つのコツと成功事例

2026.06.13
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【社長の仕事術】正確に即断即決する経営者が実践する2つのコツと成功事例

船井総研で葬儀業界のコンサルティングを手がけるライフエンディンググループ マネージャーの赤荻透は、業績を伸ばしている社長の共通項に「判断と実行が早いこと」を挙げます。ポイントは、決して即断即決が「拙速」にならないことです。成功する社長がどう素早く判断しているのか。その判断基準を実例を交えて解説します。

INDEX

執筆者:船井総研 ライフエンディンググループ マネージャー 赤荻透

成功する社長は判断が早い

セミナーの内容をその場で実行

10年以上葬儀業界を見てきた赤荻が、直近で業績が伸びている会社の共通点として挙げているのが、とにかく判断が早いということです。


画像提供:PIXTA

迷うことがなく、持ち越しもほぼありません。「1週間後に返答します」といった保留もなく、今やるかやらないかをその場で決断を下しています。

本当に判断の早い経営者は、勉強会などで他社の事例を聞いた瞬間、あるいはコンサルタントの提案を聞いて、良いと思えばその場で、現場へ電話やLINEを入れて「これをやってみて」と指示を出します。

打席が増えるほど成功件数も増える

早い判断が成功につながる理由はシンプルです。とにかく「手数」が増加するためです。
普通の会社が1つのプロジェクトを慎重に進めているなかで、成功する経営者の会社は4つ、5つとプロジェクトを動かしています。すると得られる経験値も比例して4倍、5倍に膨らみます。やってみた結果が出るのも早いため、プロジェクトを続けるべきか、やめるべきかの判断も早く下せます。

また、「来月から考えよう」「また今度にしよう」と判断を先送りにしてしまうと、その間に熱意が冷めていきます。熱い思いがあるうちに行動し、改善し、結果を出す。この数を増やすことで、圧倒的な成果へとつながっていくのです。

かの大谷翔平ですら、2025年の打率は2割8分2厘、つまり4回打席に立って、1回塁に出るかどうかです。まずは打席に立つことを意識しましょう。


画像提供:PIXTA

しかし、ここに1つ落とし穴があります。意思決定が早いということは、スピード感が上がり、現場の負担増加につながります。下手をすれば「ブラック企業」「朝令暮改」など、従業員の離反を招きかねません。

そこで、次の章から、出来る社長が実践している、即断しつつ現場がブラック化しないためのコツを2つご紹介します。

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▼ 記事の後半では、具体的な実践ノウハウを大公開!

☑ 【テーマ1】現場がブラック化しない!「従業員優先」の明確な判断基準
☑ 【テーマ2】無難な目標はNG?高い目標から逆算する成長戦略の描き方
☑ 【テーマ3】会員数2倍!即決経営者が「営業部隊の導入」を決断した裏側

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即断のコツ①判断基準が明確に「従業員優先」である

なぜこれほど早い意思決定が可能なのか。それは、経営者の中で「何が一番重要か」という優先順位が明確に決まっているからです。

ぜひ押さえておきたいポイントは、優先順位の第一位を「従業員」に置くことです。

よく顧客第一、という言い方がありますが、葬儀業界に関して言えばこれは本質ではありません。葬儀では、ハイレベルな接客こそが顧客のためになります。つまり従業員の満足度をまず高めないと、顧客満足も高まらないのです。

業績を上げる経営者の考えはこうです。「従業員がいい働き方をして、ここで働いて良かったと思えて、自分たちのサービスに自信が持てる状態があって、初めてお客様にいいサービスができる」。これは他の業界でも同じことが言えるでしょう。

だからこそ、いかに社員の休みを増やし、給料を上げ、待遇を良くするかが、経営上の重要なテーマになります。だからこそ、従業員のためになりそうな施策をすぐ取り入れますし、給料アップにつなげるために売上増の施策に果断に取り組めるわけです。

「顧客の要望」と「従業員の働き方」がぶつかるような場面でも、ジレンマと思わず、スパッと決断を下すことができます。


画像提供:PIXTA

参考までに、最近葬儀業界で進んでいる待遇改善の取り組みとして、分業制とタイムマネジメントの導入が挙げられます。
従来のように担当者一人に業務を紐づけるのではなく、工程表を作成して、そこに空いている人を割り当てる「分業」を進めています。これにより、労働集約型かつ、日によって業務量が変化するビジネスモデルのなかで、余計な休日出勤を減らし、生産性を向上させています。

さて、従業員の働きやすさを整える一方で、企業としてさらなる成長を遂げるためには、どのような道筋を描くべきでしょうか。ここで重要になるのが目標の設定方法です。

即断のコツ②現状の延長線ではなく、高い目標から逆算

成功する経営者は、高い目標から逆算して物事を判断します。

前年比110%や120%といった無難な目標を設定して達成を喜ぶのではなく、最初から150%、200%と、非常に高い目標を置き、それに向けた戦略を練るのです。

たとえその目標に届かず、目標の80%や90%の着地になったとしても、結果的に低い目標を達成するより、はるかに高い実績を残せるからです。


画像提供:PIXTA

ただし、闇雲に高い数値を現場に押し付けるのでは失敗します。
単に「去年の130%長く働かせる」など無理を強いるのではなく、店舗展開やM&A、専用の部署を新設するなど、会社の戦略としてできることはないか調べ、素早く実行に移していきます。
こうすることで、従業員が現実的な成長をイメージできる水準での高い目標が出来上がるのです。

理念と利益を両立させる、いわゆる「論語とそろばん」の考え方が重要なのは従業員も一緒です。目標に対する現実味を持たせることで、「絶対に無理だ」と従業員に諦めさせない工夫をしており、働く側の納得度を高めながら目標を達成しているのです。

即決経営者が会員数を2倍にした実践例

では、従業員第一主義と高い目標設定を前提とした判断の「早さ」は、どのような場面で効果を発揮するのでしょうか。ある葬儀業界の経営者が実際に取り組んだ事例をご紹介します。

営業部隊の導入を即決

ある経営者は、別の葬儀社が営業専属部隊をつくり、積極的に外に出て会員を増やしている成功事例を聞きました。そして、事例を知るとすぐに、「うちもやる」と即決しました。

葬儀業界のビジネスモデルは、まず会員を獲得し、会員の中からご葬儀の依頼をいただくという流れが基本です。だからこそ、会員数を増やせば、将来の葬儀の依頼数を増やせます。


画像提供:PIXTA

普通であれば「人を増やすなら葬儀担当をもう1人欲しい」という発想になるところを、営業部隊の新設という決断を即座に下しました。結果として翌月には営業部隊が稼働し始め、会員入会数はそれまでの約2倍に跳ね上がりました。

地方企業でもベンチマークは全国企業

その企業では、地域の競合をライバルとするのではなく、全国展開しているような大手の葬儀社をベンチマークとして設定しています。
全国規模の企業を超えようと思えば、「今の成長スピードでは到底足りない」という危機感が生まれ、組織全体の行動水準が根本から変わります。

たとえば年間3万件の実績がある場合、「来年は5万件いこう」と非常に高い目標を平然と掲げます。結果として3.8万あたりに着地し、確実な成長を遂げるのです。

目標が高いからこそ、部下の未達を責めない

現場にすべての負担を強いることはしません。
高い目標と現実のギャップを埋めるための新しい施策に対し、「失敗してもそれぐらいならいいでしょ」と挑戦を許容します。

実際に目標が未達だったりミスがあったりしても、従業員を叱り飛ばしたり人のせいにしたりせず、「あれはミスったな」と受け止め、「じゃあこの目標はどうやって実現できるか?」と、冷静に次の一手や解決策を話し合うマネジメントを行っています。

意思決定の速さ、目標設定の高さ、そして従業員を第一に考える冷静な姿勢。これらが揃ったとき、企業の成長は力強く加速していくと言えるでしょう。